今回の旅、名古屋から近鉄特急で移動致しまして、宇治山田の駅前に
宿泊いたしました。

ホテルについて家人曰く「地の利と値段で決めたから、覚悟して」と(笑)

いったいどんなホテルだと思いましたが、全くの無人ホテル

施錠されていて入るのにも暗証番号、フロントもありません

 

少なくとも私は一人ではチェックインの手続きは出来ないだろうと思いました。

ま、できません、無理です。

ですが、部屋は広いところをとっていましたので、

それほど不自由もありませんでした。

リニューアルしていたみたいで、部屋なども綺麗でした。


何よりも、到着時には雨が降っておりました。
 

今だから云えます痛恨の事なのですが、移動中におそらく名古屋駅で、
先日購入したばかりのお気に入りの折り畳みの傘を紛失しました。
どこで落としたか 全く記憶にないのですが、

気がついたらありませんでした。
最近あるあるなのでちょっと落ち込みました(涙)

翌日からの晴天は本当にありがたかったのですが、到着時には駅から徒歩すぐ。
一本の傘でもなんとか無事にたどり着けました。



翌日からの旅。

旅をするときに、いつも問題になりますのは荷物です。
バスや電車など、行き来がしやすく、コインロッカーが豊富にあるところ。
昨年の「あまちゃん旅」の時には、田野畑駅が起点になりましたが、
今回は こちらの宇治山田駅が起点になりました。

到着して一泊、翌朝は「宇治山田」駅のコインロッカーに荷物を預けまして、
外宮参道の「あそらの茶屋」で朝食、外宮内宮倭姫宮を見学しまして、
再び宇治山田駅で荷物を出しまして 鳥羽泊

翌日も、鳥羽から宇治山田に移動しまして 駅のロッカーに荷物を預け、
古市を見学しまして、荷物を出し、斎宮へ移動。


今回の旅のすべては、宇治山田駅を起点にしておりました。



こちらの駅、まず駅舎自体が見どころでした。
起点にはしておりましたが、それほど十分に時間があった訳ではなく、
いつも通過に次ぐ通過。

駅舎は昭和6年に作られたものでした。
駅のあちらこちらに、凝った造りが見られます。




(家人が)調べたところによりますと、南海なんば駅や東武浅草駅と同じ設計士。
なるほど、今度大阪に行った時には、高島屋難波店の建物もしっかり見なければ。
ちなみに、調べていた家人は「この建築家さん先輩や!」と驚きの発見も
しておりました。



普通は伊勢神宮の外宮に参拝する時には伊勢市駅から行くのでしょうか。
徒歩でも5分くらいの距離にある二つの駅ですが、皇族の方が参拝の折は
必ず宇治山田駅からだそうです。


また、こちらの駅は、以前は近鉄電車の終着駅。
ここから先の賢島方面に向かうには、ホームから横付けされた観光バスに
乗り換えていたそうです。

そのため、今でもホームの横にはバスが入って来られる空間があります。
(現在は使われておりません)

ホームは三階。

電車から降りてそのままバスに乗り換えられたそうです。

そして、その入ってきたバスが方向転換をしてたと云う ターンテーブルが
今でもまだ見る事が出来ます。
現在では使われておりません。



江戸時代から使われてきた 回り舞台と近代のターンテーブル。
ここにも歌舞伎とのつながりがあるような気が致します(笑)


バスの転車台ってあまり見た事ないなあ と思っておりましたら、
家人の実家の最寄り駅、以前はバスの転車台があったそうです(笑)
私が行くようになった時には もう新しい駅前になってましたので
見た事はありませんでした。


この内容は、昔「ブラタモリ」で扱われていたそうです。
その番組は見ておりませんでした。改めて見る事が出来るなら見たいなあと
思っております。


と、駅舎自体も見どころ満載なのですが、私にとりましては別の記憶も
呼び起されます。

降り立って駅を出た瞬間「この駅来た事ある」と思いました。
前回の伊勢神宮参拝は、小学生の時の60年前。
確か、学校から貸し切りバスで行きましたので、駅には降り立っておりません。

と云う事はおそらく巡業です。

駅の中と云うよりも、外観に覚えがあります。

あっちの駅(伊勢市駅)の近くのホテルからこの道を歩いて、宇治山田駅に
来た覚えがある。
この道、その記憶がありましたが、はて、どこの劇場でしたか。


実は、駅の真正面に大きなホールがあります。
名前には聞き覚えはありません
でも、比較的「新しくはない」外観をしております。


何度か駅を行き来しておりまして、気になって仕方がありません
最後に宇治山田駅から電車に乗ります時に、時間がありましたので検索。

現在「シンフォニア テクノロジー 響ホール 伊勢」という名前ですが、

旧名称は「伊勢市観光文化会館」


やっぱりそうだ! 来た事あります。

 

1975年11月、文化庁巡業「神霊矢口渡」
田之助さんのお舟で我當さんの頓兵衛「二月堂」二世鴈治郎さんの渚、
扇雀(坂田藤十郎)さんの良弁大僧正と「英執着獅子」

また、1978年10月の文化庁巡業では先代門之助さん歌六さん段四郎さんの
「三人吉三巴白浪」猿翁さんと段四郎さんの「奥州安達原三段目」
段四郎さんと光輝(又五郎)さんの「連獅子」でした。

2回もここの会館に出演させて頂いておりました。

過去の記憶と記録をたどりながら帰って来てからのこのブログを書いております。
随分古い話ですが会館を見て思い出しました(笑)
ご縁と云うのは嬉しいものですね。 

 

思い出に残る「宇治山田駅」でした。