歌舞伎座の今月の公演、初日が昨日だったのですね。

3月の新橋演舞場『ヤマトタケル』の千穐楽からもう10日以上経っているので
歌舞伎座の初日の幕もとっくに開いていると錯覚しておりました。

『ヤマトタケル』の千穐楽が3月20日で早かったのを失念しておりました(笑)
コメント欄で色んな方から歌舞伎座の話題で教えて頂きました。

腹時計ならぬ、体内カレンダーが狂ってしまっておりました。

 



演目の舞踊は別としてお芝居の『双蝶々曲輪日記 引窓』『夏祭浪花鑑』に
『於染久松色読販』は、わりとポピュラーな世話物が並びました。

『於染久松色読販』は本来「お染の七役」として早替りのある狂言ですが、
その早替わりはなく仁左衛門さんと玉三郎さんによる所謂、

「莨屋」の場面だけを抜粋して上演するとは珍しい切り取り方です。

それでも仁左衛門さんと玉三郎さんのベストコンビだからこそ
その場面だけでも成立するのでしょうね。

『引窓』も梅玉さんの南方十字兵衛に東蔵さんの母お幸、
『夏祭浪花鑑』の歌六さんの釣舟三婦といずれも大御所の方々が
頑張っておられ頭が下がります。


猿翁旦那は『夏祭浪花鑑』の團七や『お染の七役』の鬼門の喜兵衛も
土手のお六も何回も勤めておられますが、『引窓』の南方十字兵衛だけは
本公演で勤められた事がありません

ただ1997年2月の自主公演「春秋会」の『双蝶々曲輪日記』の通し狂言の中で
『引窓』の南方十字兵衛を勤められた事がございますが、
なぜこのお役が本公演でご縁が無かったのか?

色んなお役をこなしてこられた猿翁旦那、本来なら猿翁旦那にお似合いのお役で
何回も上演されていてもおかしくない筈ですのに本公演ではないと云うのは
七不思議の一つですね(笑)

ご縁のないお役と云うのはどうしても、エアポケットの様に

存在してしまうのは致し方ないのかも知れません


私も何かないかなと思いましたが・・・

いろいろな演目に出ておりまして、回って来ても 全く不思議ではないのに、

やった事のないお役。

番頭さんです。

 

手代は何度も何度も、還暦前後まで勤めておりましたが、逆に何度でも

回って来てそうな番頭さんはやった事がありません

 

なぜでしょうね。

これも不思議です。