初演から38年が経ちました『ヤマトタケル』の舞台、

初演時には生まれていなかった二人の青年が主演を勤めております。


38年の間に何十回何百回と『ヤマトタケル』の公演が重ねられて来ました。
私も様々なお役を勤めさせて頂きました。

初演時には猿翁旦那の小碓の吹替えと琉球の踊り子、

それに火の精と浪後見でした。

ほぼ顔を見せておりませんでしたが、あっちにこっちに忙しい出番でした。


その後、琉球の使者、尾張の国造と妻と両役、新大臣にヤイレポ 

と様々ですね(笑)

以前にも少し書きましたが、ヤマトタケルの吹替もありました。


それでも今回の朝臣(まえつぎみ)は初役です。

 

 

 
2幕から登場の新大臣は勤めた事があるのですが、今回の序幕の朝臣の中から

一人が新大臣に格上げされる型は初演時以来の演出です。


不思議な事にこれだけ上演されている『ヤマトタケル』ですが、

朝臣で序幕の舞台に居りますと舞台上からまた違う景色が見られます。

幕開き、回り舞台から正面に位置し客席が見えてくる様子。

新大臣にならない朝臣は父も勤めておりました。
父が見ていた景色はこれなんだなぁ、と懐かしい思いも致します。

幕が開くワクワクと 毎日変わらず訪れる緊張感
これだけは実際に立ってみないとわからないですね

何回もの『ヤマトタケル』また新しい発見もありました(笑)

明日は猿三郎の襲名役のヤイレポについても書かせて頂きます。