今日の読売新聞の18面にちょっと興味を引く
面白い記事が掲載されておりました。

ひとつは新国立劇場(初台)の菊五郎劇団の『初春歌舞伎』公演の評価で
菊五郎さん、丑之助くん、真秀くんの「勢獅子門出初台」や
菊之助さんの「梶原平三誉石切」などに関して紹介されておりました。

そしてあとの話題は昨年11月の桐竹勘十郎さんの富山一夜限りでの公演
「本朝二十四孝 奥庭狐火の段」と「伊達娘恋緋鹿子  八百屋お七」の
文楽に関するものでしたが、もうひとつ文楽の話題が載っておりました。

それは3月の公演で海外進出を目指した「曽根崎心中 天神森の段」の話題
この背景になんとアニメーション映像を使用すると云う試みだそうです。
そのアニメーションを「となりのトトロ」などを手掛けたスタジオジブリの
美術監督の方が勤めると云う内容でした。

映像テストとしてのお初徳兵衛の天神森の段の写真が載っておりました。


驚きました。文楽の背景にスタジオジブリのアニメーション・・・

ですがある意味、遅いくらいかも知れませんね。

歌舞伎ではすでに背景や物語の中にプロジェクション・マッピングなども使用され
すでに何本かの作品は大成功を収めております。

昔、猿翁旦那の「四の切」の宙乗りが話題になった時、文楽でも宙乗りが使われ
文楽人形はもとより人形遣いの方も宙乗りされ、さらに衣裳も
引き抜かれた事もありました。

文楽もどんどん変わって行かなければいけない時なのかも知れません

桐竹勘十郎さんも「アニメーションも文楽も日本のお家芸、
これまで文楽に馴染みがなかっ人にも、劇場に足を運ぶきっかけになれば」
と抱負を語っておられました。

芸術に携われる方々のそれぞれの公演にかけておられる決意。

アニメーション背景の文楽の「曽根埼心中」の公演
上演されれば私も見てみたい気持ちにそそられました。