現在、南座で公演中の「新・水滸伝」は猿翁旦那が作られた最後の作品でした。
そして唯一、ご自分が出演されておられない作品です。
ですからこの作品はスーパー歌舞伎の名称はついておりません
一門のために作って下さった「新・水滸伝」
その「新・水滸伝」を上演中の最中に猿翁旦那のご逝去が伝えられたことは
偶然ではないかも知れません
普段ならバラバラな劇場や出番に出演しているのに、
一門全員が集まっていた時期でもあります。
中車さんの梁山泊の首領晁蓋が語る最後の場面
「ただぶっ潰すんじゃなく、道を切り開いて行こうじゃないか」
の台詞は猿翁旦那がスーパー歌舞伎にかけられた思いだと思います。
私たち梁山泊、そして新・水滸伝のメンバーはこの思いを胸にこれからも
頑張って参りたいと思います。
旦那の切り開いた道を 私たちが笑いながら進む。
そして、また進む私たちも 後の世の人たちのために
新しい道を作っていきたいと思います。