昨日のブログは日本には生息していない

絵に描かれた虎のお話をさせて頂きました。

虎は本来日本には居りませんが大陸には実在し、実物を見た人も居た訳で
それで描かれた絵から、日本では想像で描いた絵師も

たくさん居た筈ですね。

それでも描いた絵師によって虎の印象もだいぶ違ったものになっていました。


では虎のライバルとされる龍はどうでしょうか?
『傾城反魂香』では描かれた虎をかき消すために書かれた龍の文字。

この生き物は実在しません 想像で描くしかない筈なのですが、
虎と違ってほとんどの龍の絵が同じなのはどうしてでしょうか?

お寺の天井ですとか、襖、掛け軸、浮世絵等 

ほとんどが同じ様な龍の絵になっていますね。

やはりこれも中国から渡ってきた龍の絵が影響しているのでしょうか?
それこそ磁器や陶器などにも龍の絵や彫刻が施されていますから、
日本でもそれらを参考に龍の絵を描いたのでしょうか?



面白い事にヨーロッパに行くと龍はドラゴンと云う名称に変わり
多少リアルな形になりますね。

映画の「ハリーポッター・シリーズ」やその他の作品にも

ドラゴンはよく登場します。

洋の東西を問わず想像で描かれた龍。


東洋の龍はと違い、西洋のドラゴンには羽があります。

 

どちらかと云うと、西洋では戦う対象の敵と云う印象が強いですが、

東洋では神の化身として表現されている事も多く、ここは真逆ですね。

 

また、西洋のドラゴンは火を吐くイメージがありますが、

東洋では、手水の口になっているように 水との関りが深いように思います。

そう云えば、『鳴神』では、水を支配しております。

 

 

似ているようで、真逆の様で、それでも似ている。

実際この世に実在しない動物まで描かけるのは人間とは
なんと想像力豊かな生き物なのでしょうか?(笑)