歌舞伎座『六月大歌舞伎』の「傾城反魂香」の今回の演出は、
土佐将監光信(歌六さん)の奥方、北の方が登場致しません

かわりに女中のお百(寿猿さん)が色々と用事を勤めます。



北の方と申しますのは、古語辞典にはこのような記述がございます。
「寝殿造りで正殿の北の対(たい)の屋(や)に住んだことから、
貴族階級の人の妻の尊敬語)」とございます。

つまりちょっと身分の高い人の奥方のことを北の方と呼んだのでしょう。


以前、右團次さんが又平を勤められた時には寿猿さんの土佐将監で
私、猿三郎が北の方を勤めさせて頂きました。

今日の写真はその時の私、土佐将監妻 北の方です。




2012年11月の明治座ですからもう10年以上も前になるのですね。