お待たせ致しました、本日はご報告です。

私、市川猿三郎 来月の5月は明治座の昼の部『不死鳥よ波濤を越えて』に
出演させて頂く事が正式に決定いたしました。



実は入院前にそれとなく打診は頂いていたのですが
手術後にどういう状態になっているかわかりませんでしたし、
あくまでも予定通りに回復したら・・・と云う会社のご意向でした。

ですが術後の経過も良好ですしお稽古自体は明日21日からだそうですが
会社が私の体の状態を考慮して下さり、24日からでよいとのご連絡も頂き
なんとか参加できそうですので会社からのGOサインが出ました(笑)

お役は金の国の廷臣で出番的にはリハビリ的なほんの少しの出番です。


『不死鳥よ波濤越えて』の初演は1979年(昭和54年)で
当時、大阪梅田にありました梅田コマ劇場での上演でした。

この初演を知る人はおもだかや一門でもかなり少ないですね。

実に44年ぶりの再演です。

この公演、スーパー歌舞伎のはしりともなったコマ・グランド歌舞伎と云う名称でした。
以前にも書きましたが平知盛が壇ノ浦で討死せず、大陸へ渡ってのその後の物語。

猿翁旦那が東宝系のコマ劇場で初主演された記念すべき演目。

当代猿之助さんの主演でまさか44年越しに再演があるとは思いもよりませんでした。
例によって当代猿之助さんが大きく改良を加えられ果たして
どのような作品になっているのか大変楽しみです。

 

44年前に出演していた俳優はほとんど残っておりません

その中のひとりでもあります私、是非とも出演が叶えばと思っておりましたので、

ありがたい限りです。

間に合いました!

 

 

2月の休演からこちら、白内障の手術により、目にはレンズが装着され

足には、チタンやセメントが装備されてしまいました。

 

何やら随分と・・・パワーアップと云いますか、変身?進化?した気分ですが

元通りに舞台に立てますこと、私自身もとても嬉しく思っております。

 

 

実は入院後半には、声がおかしくなっておりました。

病院が乾燥していたのか?もしくは気管挿入した影響か?と思いましたが、

全く痛くもなく、違和感もなく、腫れてもおりませんでした。

 

ただ、声を出すと自分の普段の声よりも随分とかすれていたのです。

 

正直、焦りました。

足もですが、こんな声で舞台に立つことが出来るのだろうかと。

 

退院後、自宅でも自分の声に違和感を持ちながら喋っておりましたが、

数日経過しまして、ほとんど元に戻りました。

 

どうやら、入院中ほとんど喋らなかったのが原因かもしれません(笑)

電話もなかなかできず、看護師さんやリハビリ士さんと一言二言。

ほとんど声を出さないまま1日を過ごしておりました。

 

自宅で1日中どうでもいい事を会話して居たら、いつの間にか元に戻りました。

こんな事もあるのですね。

ちょっと焦っておりましたが、よかったぁ(笑)

 


さあ5月のお役も決まり、本格的に復帰が近づいて参りました。

手術を経て「シン・猿三郎」さらに大きく前進です。