歌舞伎座『芸術祭十月大歌舞伎』も今日で3日目が終わりました。
どんなお芝居でも3日目が終わると幾分緊張も解け気持ちが楽になります。
もっとも8月の「弥次喜多流離譚」の役人、二輪草三郎の花道での長台詞は
千穐楽まで緊張の連続でしたが・・・(笑)
それにくらべて今月の「盲長屋梅加賀鳶」のおつめ婆さんは
初日から気が楽でした。自然にできるからでしょうか?(笑)
私が子供時代を過ごした大阪の高津町の自宅もやはり長屋でした。
今は高層マンションが建っていてそれらしい景色もありませんが・・・。
隣近所と全部顔見知りで、家を鍵もかけずに出かけても何事も起こりませんでした。
ですが、今ではそうは行きませんね。嫌な時代になったものです。
道玄の住む長屋もそんな感じだったのでしょうが、道玄自体が悪者ですから
やはり危ないですね(笑)
道玄の住んで居る所は今の文京区、大詰めで役人に追われて
加州公(加賀藩上)の上屋敷の赤門まで逃げて来られる距離ですから
東京大学の近くですね。
私も一度、そのあたりを探索した事がありましたが、今はあのあたりは
最高級地ですから長屋らしきものはやはりみられないでしょうか(笑)
でも「加賀鳶」に登場する地名は今でも残っていて、お茶の水、菊坂、本郷、妻恋坂、
湯島聖堂、小石川等々、何か江戸時代の風情を感じます。
今日の写真は私の女形・・・と云っても(笑)・・・おつめ婆さんです。
こんなお役が似合う年になりました。
江戸時代にはこんな婆さん居そうですね(笑)
このおつめ、道玄とお兼と結託してお朝(男寅さん)を売り飛ばしてしまいます。
おつめもだいぶ悪ですね(笑)