今日7月3日『當世流小栗判官』の初日通りの通しの舞台稽古が終わりました。

本来なら1幕「鶴ヶ岡八幡宮社前の場」と「横山大膳館の場」で1時間、
2幕「近江国堅田浦浪七住家の場」と「堅田浦浜辺の場」で1時間20分。

3幕「近江国青墓 万福長者内風呂の場」と大詰め「熊野湯の峰」
「常陸国華厳の大滝の場」までの1時間30分。

合計3時間50分 休憩を入れておよそ4時間半の場面を今回は
1幕2幕で1時間20分に、3幕はおよそ50分にまとめる作業、
これは脚本補綴の石川耕士先生、大変な作業だった思います。

ですがお芝居の美味しい所はほとんどカットせずにの通し上演です。
今のご時世、こう云った上演方法がどんどん繰り出されて参ります。


今回2幕でご一緒する鬼瓦の胴八の男女蔵さんと矢走の橋蔵の巳之助さんが初役。
お二人とも私と絡むお役です。

今日の『初日通りの舞台稽古』三人とも手探り状態でまだまだ息もピッタリとは
行きませんがなんとかそれらしく無事に終わりました。

3人の場面、どうもお客様が居ないと今一つ雰囲気がわかりません(笑)
ですが明日の初日が楽しみです。

 



3幕熊野湯の峰から白い天馬に乗った小栗判官と照手姫が
常陸の国を目指して宙乗りで飛んでいく場面。

この状況、今までの時代劇なら本来、お姫様は前に乗せて後ろから判官が
馬の手綱をひくのが当たり前でした。

ですが猿翁旦那は初演の時に若い男女が乗るバイクのタンデムをヒントに
判官が前、照手姫は後ろにと云う発想に変えられました。

当時はだいぶ違和感がありましたが再演に再演を重ねると
これが当たり前のように見えるから不思議です(笑)

みな様も『小栗判官』のポスターなどをご覧になられても違和感はありませんでしょ?

時代の流れと共にこれが普通となり、また3時間50分の演目が2時間10分くらいで
上演されるのが普通となって来るんでしょうね。

『當世流小栗判官』の初演を知り、再演に再演を重ね 今また新しい『小栗判官』が
初日の幕を開けようとしております。

振り返って見ると私もなんか、時代の変遷の目撃者になりつつありますね(笑)
今回の『當世流小栗判官』もまた私が関わっている事が嬉しいです。
 

追伸

 

朝のブログでも書かせて頂きましたが、明日4日 衛星劇場で

昨年4月に上演しました猿之助さんと中車さんの『小鍛治』が
放映されます。 時間は午後4時からです。14日、22日にも再放送がございます。

私も猿弥さん 笑也さん 笑三郎さん 壱太郎さんと共に間狂言に出させて頂きました。

この月は緊急事態宣下の発令で千穐楽を迎える事が出来ず悔しい思いを致しました。
ですが映像として残っているのは嬉しいですね。

衛星劇場をご覧頂ける環境の方はぜひ ご鑑賞くださいませ。