今日は11時から歌舞伎座第1部『天一坊大岡政談』の初日通り
通しの舞台稽古がありました。
全部で5幕ありますが、私の出番は1幕で終わりなので2幕以後、
客席に回ってお芝居を最後まで見せてもらいました。
1幕だけで出番の終わる人が私以外にも数人居りますが、
考える事はみんな同じようで出番が終わってから客席で見ている人が
けっこう多かったですね(笑)
『新・三国志』のお稽古期間は9日間でこれもかなりきつかったですが、
『天一坊大岡政談』はさらに短くたった4日間でのこのお芝居、
明日が初日なんてちょっと信じられない気持ちです。
ま、私の所はすぐにできそうですが・・・(笑)
2幕以後、丁々発止のお芝居がつづき、猿之助さん 愛之助さん 松緑さんの
やりとりが面白いですね。
私もずいぶん昔に見た記憶がございますがほとんど忘れてしまっておりました。
まだ初日も開いていないのでお芝居の内容にはまだ触れませんが、
テレビですと画面でいろんな場面や小道具の見せ方 顔の表情のアップなど
多彩な方法が使われますが舞台では場面的には5幕で6場。
たったこれだけの場面の一場面で、色んなお芝居の要素をお客様に伝えるのは
本来は至難の業ですが、歌舞伎と云う演出はそれらを超越してしまうほど
うまく演出されているな~と感心致します。
もっとも『熊谷陣屋』や『盛綱陣屋』などの陣屋ものはたった一場面でおよそ2時間
親子の情、主人公の苦悩、合戦の有様などのすべてを補って
お芝居が成り立っている訳ですからやはり歌舞伎の演出はすごいと思います。
テレビや講談などの大岡裁きを歌舞伎の舞台演出で見られるのは
本当に面白いと思いました。
『新・三国志』と同じおよそ2時間半、歌舞伎座はまた別の世界に連れて行ってくれます(笑)
明日が初日、『天一坊大岡政談』 どうぞご期待くださいませ。