今日は3月の最後の日ですが、私のカレンダーはすでに4月(笑)

歌舞伎座四月大歌舞伎の第1部『天一坊大岡政談』の総ざらいが舞台でございました。
コロナ禍になってからお稽古期間が短くなり 総ざらいが舞台で行われることが
本当に多くなって参りました。

今日は舞台で大道具小道具は本番通り 着るものはお稽古着での
総ざらいが行われました。



ところで皆さん「大岡政談」ってご存じですか?

徳川幕府八代将軍、吉宗の時に南町奉行として在住して居た
大岡越前守忠相が行ったお裁きの事です。

昔は加藤剛さんの「大岡越前」や松平健さんの「暴れん坊将軍」などで
良くテレビにも登場しておりましたね。

だいぶ昔の事ですがNHKでも「大岡政談 池田大助捕物帳」として
二代目尾上松緑さんが大岡越前守、ご子息の初代辰之助さんが池田大助の配役で
番組がございました。

今の松緑さんのおじい様とお父様ですね。


朝のテレビ小説「カムカム・エブリバディ」でも取り上げておりますが
最近はテレビ時代劇がめっきり少なくなりました。

私の子供の頃は大岡裁きと云えば少年雑誌にも多く取り上げられておりました。

「三方一両損」「天日裁き」「子供あらそい」などは有名ですね。

今の時代の裁判でもなかなかお目にかかれない大岡裁き。
その判決の在り方がみんな納得してしまうから見ていて聞いていて面白いです。


歌舞伎でもよく上演される「村井長庵」や「髪結新三」「権三と助十」なども
大岡政談の中の一つのお話です。

もっとも大岡越前守本人はなかなか登場しませんが・・・(笑)


その中でも徳川幕府の屋台骨を揺るがしかねない大事件が今回の『天一坊』事件です。
ここでは最後の幕に大岡越前守が登場致します。

天一坊はもちろん猿之助さん 大岡越前守が松緑さん
天一坊に組従う山内伊賀之亮に愛之助さんと云った珍しい配役ですね(笑)

その内容は4月の歌舞伎座第1部をご覧下さいませ。

ここまで書きましたが、実は大岡政談のほとんどが大岡越前守の人柄を借りての
創作が多いようです(笑)


歌舞伎の作家や講談師などがあれやこれやとお話を増やして行ったのでしょうね(笑)

ま、そんな事はお構いなしに『新・三国志』とはまた違った江戸情緒たっぷりの世界観の
お芝居を楽しんでくださいませ。