さあ今日の『新・三国志』の公演が終わって、泣いても笑ってもあと1回、
明日の千穐楽を残すのみとなりました。

なんとかここまで来られてホッとしております。
明日は無事に千穐楽を迎えられそうです。

ありがとうございました。



1幕が終わり30分の幕間、私はいつも2幕の開演の15分前には

もう舞台に待機しております。

楽屋に居てもただ待っているだけですので・・・。

だいたいみんなが集合するのは10分から5分前くらい、

一番早く来られるのが10分前の市瀬さんでしょうか。

 

市瀬さんが現れるまでの5分間は、この空間は云わば私だけの空間。
毎日 私は誰もいない舞台で気持ちを落ち着かせておりました。


そんな舞台裏、不思議な光景を見る事が出来ます。

『新・三国志』の1幕で使い終わった劉備の館の赤い大柱の後ろに
第2部で使う『河内山』の玄関先の屋台が置いてございます。

 



スーパー歌舞伎の物と古典歌舞伎の大道具が一緒に置いてあるのは
おもだかや三代襲名の新橋演舞場以来の事で歌舞伎座では初めての事。



また第3部の『石川五右衛門』で使う南禅寺山門の大屋台が舞台袖に
置いてありその前には赤壁で使い終わった曹操たちの乗る小舟も
置いてありました。


後ろの屋台はこの後『河内山』で使う質店の屋台。

なんとなく不思議な光景でした(笑)
この不思議な光景の中、毎日私は三国志の世界へ入るために、

気持ちを高めておりました。

この光景が見られるのも今日で最後、明日は使い終わった大道具から
場所を移して解体されて参ります。

明日は終わった順番に小道具や衣裳、かつらが回収されて行き
終わった途端に鎧なども外され武装解除されて行きます(笑)

なんだか寂しさと共にやっと終わった~感が漂う1日です。

明日1日心残りのないように頑張って参ります。