今日が終わって歌舞伎座第1部『新・三国志』も休演日を挟んで
あと10回となりました。

公演回数がシングルになると千穐楽まで一気に加速して行くように感じます。


お芝居も安定感が得られるようになりまして、複数回ご覧になられるお客様も、
流れがスムーズだな、と感じられてるのではないでしょうか?

このままアクシデントもなく千穐楽まで行ける事を信じております。



みな様もご存じの通りスーパー歌舞伎のお芝居の舞台面には黒い布が敷いてございます。

新橋演舞場などで1ヶ月公演を行う時はそのまま敷きっぱなしでもいいのですが、
歌舞伎座の第1部としての公演は2部、3部と普通の歌舞伎公演がございます。

『河内山』や『芝浜革財布』 『石川五右衛門』などは檜の舞台面を使う訳ですから、

これを毎回剥がさなくてはなりません

舞台全体が一枚布ならいいのですが回り舞台の円形の盆、大小のセリなどの黒い布の切り抜き部分、
また花道等、細かいパーツが敷き詰められた形になっております。

1回1回第1部が終わるとともにこれらをすべて剝がさなくてはなりません

それを第1部終了時、午後1時40分から第2部2時40分開演の1時間のうちに
舞台の総張替と第2部のお芝居の屋台の大道具作りが行われます。

今月の第2部の開演時間がいつもより10分遅い2時40分開演の意味が
ここにございます。

第2部のお客様のご入場は午後2時。

猿之助さん宙乗りの後、客席に巻かれた大量の桃の花びらを20分のうちに撤収して
大掃除をしてさらに殺菌消毒等の感染対策をしなくてはなりません
毎日の客席スタッフのご苦労に本当に頭が下がります。

本来は1時半終演予定でしたがどうしてもあと10分が縮まりませんでした、
しかし初日通り通し舞台稽古の時、客席スタッフが『新・三国志』を見て
「とてもいいお芝居なので私たちが努力しますからどうか縮めないで、
このまま上演してください。」と言って下さったとの事で ご厚意に甘えております。

その分客席スタッフの皆様には大変な重荷を背負って頂いております。

舞台上では幕内で先の通り大道具さんが舞台の張り替え作業に徹して下さっており
スーパー歌舞伎『新・三国志』はすべてのスタッフに支えられて
公演させて頂いております。


第3部が終わってからか、第1部の始まる前かにまた毎日黒い布を敷き詰めるのですから
これも大変な作業ですね。

本当にすべてのスタッフの皆様に感謝です、ありがとうございます。
みな様のお陰で私たちは 毎日舞台を勤める事が出来ます。

私たちも舞台でのお芝居、一生懸命頑張りますのでどうかあと10日
よろしくお願い申し上げます。