一昨年の3月は京都南座のスーパー歌舞伎IIの『オグリ』が6日に顔寄せを行ったものの
その後舞台稽古の最中に公演中止となりました。

ふと、2年前の自分のブログを振り返って見ましたら、ちょうど2年前の昨日、
段之姐さんと、京都で飲んでおりました。
あの時は、まさか2年経ってもまだ、再び飲む日が来ていないとは・・・
とてもとても想像できるものではございませんでした。

全ての歌舞伎の舞台が中止になり、その時決まっていた半年先までの舞台の予定も
白紙になってしまいました。


それから1年4ヶ月のお休みがつづき昨年の3月7日の今日はまだお休みの真っただ中。

そして昨年のちょうど今頃、歌舞伎座4月『小鍛治』の出演のお役渡しを頂きました。
それから徐々に歌舞伎座出演がつづき今月は『新・三国志』に出演させて頂いております。


現在こうして、毎月とは云えませんが、コンスタントに舞台出演があるのはありがたい事ですが、
この2年間は私の役者人生では これまでにない葛藤の経験でした。
1年4ヶ月のブランクは長かったですね。

もう舞台に立てる日は来ないのではないか、
そんな訳ないと思いながらも、一体いつになったら舞台に戻れるのか。
そんな日々が続きました。

歌舞伎座自体は、8月から復活しましたが、今度はいつ私の出る演目があるのか。


現在、毎日歌舞伎座の舞台に立たせて頂いておりますが、ここへ来て
舞台に立つ怖さを改めて味わっております。


今まで当たり前だった1日中の舞台ではなく、
ましてや、長くても楽屋滞在は4時間弱。
休演日までありますが・・・

逆にあまり感じなかった舞台への恐怖。

一体いつになったら『新・三国志』の舞台を楽しんで演じられるのか。
まだまだ楽しむ境地には達しておりません

20年の時を経て復活した『新・三国志』
世代交代をしながらも、まさかの歌舞伎座の舞台で演じられている『新・三国志』
その中で、同じく四天王のお役を勤められている私自身。

コロナ禍でなければ、起こらなかった奇跡かも知れません

何やらうじうじしてしまう事もありますが、これは悩むよりも楽しまねば。
明日からはひとつ気持ちを入れ替えて、新たな気持ちで舞台に立ちたいと思います。