今月は4か月の連続公演の後に、ひと月のお休みを頂いております。

お陰様で、毎日ほとんど家から出ずに(笑) のんびりとした生活をしております。

 

ですが、今をさかのぼる事20年。

2002年は、ひと月のお休みもありませんでした。

1月浅草公会堂『若手新春歌舞伎』
2月大阪松竹座『南総里見八犬伝』と『加賀見山再岩藤』
3月博多座 スーパー歌舞伎『新・三国志II』 
4、5月新橋演舞場スーパー歌舞伎『新・三国志II』
5月末、京都春秋座『舞踊会 漁礁問答 茨木』
6月中日劇場 通し狂言『西遊記』 
7月歌舞伎座 昼『御節勧進帳』『吉野山』『暗闇の丑松』、夜『南総里見八犬伝』
8月ル・テアトル銀座『春猿の会 明治一代女』と帝劇のお稽古、
9月帝国劇場『残菊物語』
10月名古屋御園座顔見世、四代目松緑襲名『寿曽我対面』『毛抜』他
11、12月パリ、シャトレ劇場『コックドール』演出

 

と仕事も場所はまあ、バラバラ(笑)

毎月仕事をしておりましたのに、歌舞伎座には1年で一度しか出ておりませんのも

珍しい事だったのではないでしょうか。

どれもこれも朝から最後まで出ずっぱりで、まだ若かったからできたのでしょうね。
今から思えば本当によくやって来たと思います。

あと『新・三国志』のお稽古まで20日間近くありますが 家を出ない

今月はこんな生活でしょうね(笑)

今日の写真は2002年2月松竹座 7月歌舞伎座で演じました

『南総里見八犬伝』の公家、葛城中納言です。



このお役は犬山道節(猿翁旦那)の一味に身ぐるみをはがされ、
その装束で道節は山下定包の館へ乗り込み皇室を騙り金を無心すると云う
とんでもないお話(笑)

その際の道節の金の無心の口上に当時、お生まれになられたばかりの
皇室の愛子様の話題が盛り込まれておりました。

あれからもう20年ですね。その愛子様も20歳の誕生日を迎えられました。

この葛城中納言の装束を見ると当時の事が思い出されます(笑)
 

実は、先日15年目のブログを書くにあたりまして、ある写真を探しておりました。

残念ながら、データとして見つける事が出来なかったのですが、その代わりにこちらの写真を

発掘しました。

 

そう云えば、この写真はブログに載せてませんでしたね。

 

この時期は、先ほども書きましたように、朝から晩まで忙しい公演をしておりました。

さらにまだデジタルカメラも発達していない時代です。

携帯電話で写真を撮るなんてことも、まだまだの時代。

 

ブログもしておりませんでしたので、自分自身の記録などはほとんど残しておりません

舞台写真はありますが、逆に舞台写真はこちらでは使う事ができません(笑)

 

たまたま、何かの機会がありまして撮った貴重な写真ですね。

 

あれから20年、写真や映像の技術も随分と進んだものです。

デジカメが発達し、スマホで簡単に撮れるようになり。

デジカメ自体も構えている人は ほとんど見なくなりました。

 

ですが、ここ2年、ほとんど遊びに行ったりしておりませんし、楽屋に居てもなかなかほかの人の

写真を撮ったりすることも難しくなりました。

 

今日は、葛城中納言の写真を見ながらそんな事を考えてしまいました。