3月に上演されますスーパー歌舞伎セカンド『新・三国志』は関羽編。

セカンドではない猿翁旦那のスーパー歌舞伎『新・三国志』シリーズのIは関羽編でした。

スーパー歌舞伎の中では後半に作られた作品でしたので、なんとなく
つい最近まで繰り返し上演されていた気がするのですが、振り返りますと、
初演が1999年と云う事ですから、もう23年前。
四半世紀ほども昔の話になっているとは、驚きです。

2000年いっぱいまで再演されまして、その後はII、IIIと続きました。
最後のIIIの上演が2004年と云う事ですから、それでももう20年近く。

これは、元々の『新・三国志』をご存じの方も少ないのではないでしょうか?
役者の中にも、もうこの演目を知らない若い人も増えて参りました。


足掛け6年にわたり上演されました『新・三国志』三部作。
最初、スーパー歌舞伎で三国志を扱うと聞いた時は 驚きました。
まあ、たいていどんな作品でも驚くのですが(笑)

なんせ、あれだけ膨大な登場人物と、壮大なお話です。
どこをどう切り取って、上演するのだろうと。

ちなみに私の中でのこの時点の「三国志」の知識は、どこまで行っても
10代の頃に読んだ横山光輝さんの漫画です(笑)
猿翁旦那の当時の軽井沢のお宅にも、この漫画は全巻そろっておりましたので、
これで にわか勉強した人は多かったと思います(笑)



衛星劇場では何度か放送されておりますが、ご存じない方のために、
以前の『新・三国志』のあらすじを



劉備玄徳(笑也さん)が実は女性であったとする意表を突いた作品で、
始めは黄巾族のひとりとして義勇のために立ち上がった劉備。

関羽(猿翁旦那)と張飛(猿弥さん)はそれを知って共に戦う意思を強め、
悪代官を倒し桃園で誓いを立てる所までが1幕。

3人が魏の曹操(段四郎さん)と呉の孫権(歌六さん)の前に頭角を現し
諸葛亮孔明(右團次さん)を 軍師として迎え孫権と共に赤壁の戦いに勝利し
蜀の国を建てるまでが2幕。

3幕は張飛が味方の裏切りにより暗殺され 曹操が逆襲して罠をはり
蜀の民を人質に取って関羽の身柄と人質を交換させ死に至らしめます。

そして劉備や残った四天王(猿之助さん・猿十郎さん・私・欣弥さん)たちが
関羽の弔い合戦に挑みますが思わず曹操に苦戦を強いられます。

あわやと云う時、関羽の霊が劉備を助けにやって来ると云う
夢のような物語でエンディングでした。



これがスーパー歌舞伎『新・三国志I』の大まかなお話ですが
これを2幕にまとめさらにどのように展開するのか?
そもそも、これが下敷きになって物語が展開するのか??
私も大変気になるところではあります(笑)


以前は、大きな立ち回りシーンや合戦場面は中国の20数名による
京劇団の人たちが華を添えて下さいました。

音楽担当は元はフォーク・クルセダーズの加藤和彦さん

加藤さんが作曲し、中国の京劇団が舞台を盛り上げ、
演奏はロシアン・オーケストラでロシアで録音されこれも三国の志。

ただ『新・三国志』シリーズとしてはIIIまで5年間上演されておりますが
関羽編としては東京新橋演舞場で2年の間に4ヶ月 大阪松竹座が3ヶ月
名古屋と博多座それぞれ1ヶ月と地方公演も入れて全9ヶ月しか上演されておりません

この作品を劇場でご覧になられた方で、まだ歌舞伎を見て下さっている方も
もう少ないでしょうね。

装いも新たに『新・三国志 関羽編』 歌舞伎座でスーパー歌舞伎は初めてです。

お稽古はまだ始まりませんが、私のワクワクは止まりません(笑)
乞うご期待を・・・(笑)