今日の朝のテレビ番組の中の林修先生の『ことば検定』で こんな問題が出ました。
「でかした」と云う言葉の正しく受ける感じはどれか?
(青) 出来した (赤) 出稼した (緑) 借りたいってうるさい
例によって(緑)は、うるさいから 「で、貸した」と 珍回答なので実質2択(笑)
答えは「為」を付けると「し(為)でかした」になると林先生は話されました。
「でかす」という言葉は広辞苑に載っており、2番目の欄としての解釈は「しとげる、はたす、うまくやる」
だそうですが、1番目の蘭には「出てこさせる、出来るようにする、こしらえる」という物があり
なかった何かを 目の前に出て来させるが本来の意味のため
正解は「出来した」と云うのが林先生の答えでした。
ここで私からも問題ですが 「でかした!」と云う言葉は時代劇でよく聞かれると思います。
特に歌舞伎にもよく登場する言葉ですが、変形した言葉で「でかしゃった!」と云う台詞もあります。
この台詞で みな様が一番に思いつかれる演目は何でしょうか?(笑)
すぐに思いつかれる方はかなり歌舞伎通。
色んな演目がございますが、まず思い出されるのは「伽羅先代萩」の御殿の場、
鶴千代の乳人政岡のわが子、千松が毒入りの菓子をわざと食べ自ら死んでいく場面ですね。
鶴千代の身代わりとなり栄御前の目をくらました手柄に誰も居なくなった御殿で
ひとり千松の亡骸に向かって政岡は「でかっしゃった!」と声を掛けます。
同じく今月2部で上演される予定の『近江源氏先陣館 盛綱陣屋』で
佐々木盛綱の甥っ子、小四郎が父高綱の偽首を見て自ら「父上~」と叫んで自刃します。
この様子を見て盛綱は北条時政の前で 高綱の首が偽首だと云えなくなり
(云えば小四郎の死が無駄死にになってしまいます。)
自分もあとで腹を切る覚悟で 小四郎の覚悟に免じて偽首を高綱に間違いないと
時政に噓を言います。
時政が帰った後に母微妙や妻早瀬に真実を打ち明け 小四郎に
「そちが命はな 京、鎌倉方の運定め でかした。」と 申します。
ご観劇予定の方はどうか聞き逃さない様に・・・(笑)
また同じ首実検では『菅原伝授手習鑑 寺子屋』の場で松王丸が
武部源蔵に討たれたわが子 児太郎の首を見ながら
「菅秀才が首に相違ない! でかした源蔵 よく討ったなぁ」と申します。
ここでも子供が命を犠牲にしますね。
昔はお家のためならわが子に身代わりになれと云うのは実際にあったのでしょうね。
今では考えられませんが・・・。
他にもみな様が気づいた演目がもしございましたら教えて下さいませ。
今日は政界でも大きな動きがありました。
菅首相が自民党の総裁選に出馬しないとの事・・・、 実質退陣ですか?
これは果たして「でかした」と云っていいのか? 悪いのか?(笑)
『ことば検定』の緑の回答の「で、貸した」にならなければいいのですが・・・。