先日、来年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の第4次出演者発表に、猿之助さんのお名前がございました。

お役は源頼朝にあやしく迫る僧、文覚と書かれてありました。

 

文覚上人と云いますと、思い出されるのが菊池寛の戯曲「袈裟の良人」を原作とする
長谷川一夫さん 京マチ子さん主演 衣笠貞之助監督の『地獄門』と云う大映映画。

この映画は1954年 第7回カンヌ映画祭でグランプリを受賞した名作です。

 

当時はまだ カラー作品が一般的ではありませんでしたが 平安時代の絵巻物みたいなとてもきれいな映画でした。

 

文覚が出家した際の経緯を描いた映画で平家の武将で俗名は遠藤盛遠(えんどうもりとう)と云い、
他人の奥さんである袈裟御前に横恋慕し、夫を殺してまで添い遂げようとする狂気の盛遠に、
仕方なく袈裟御前は夫のいる寝所を教え、そこを襲わせます。

 

ところがそこに居たのは当の袈裟御前、夫を殺してくれと偽り自らが
盛遠の手にかかって絶命します。

 

自分のあまりの愚かさにやっと気が付いた盛遠は出家して文覚となります。

どうしても、私にとりましては、この印象が強く、文覚と云えばこの作品のイメージなのですが、

ですが、この物語はどうやら菊池寛の創作のようです。

 

 

『鎌倉殿の13人』はこの物語が生きているのかどうかは知りませんが
猿之助さんが演じられるとなると ちょっと気になりますね(笑)


猿之助さんから先月の『日蓮』の出番の前のお話の時に
それとなく「三谷幸喜さん脚本の大河ドラマ 文覚の役になった。」とは
それとなく、伺っておりました。


その時に「薮原検校と云い日蓮と云い、文覚まで坊さんばっかり・・・。」と
笑っておられたのが印象的でした(笑)

 

そう云えばちょっと昔、『信長のシェフ』では顕如上人のお役もありましたね(笑)

 

そのうち歌舞伎でも「河内山宗俊」や「加賀鳶の道玄」のお役が
猿之助さんに回ってく来るかも知れませんね。

 

猿之助さんの坊主めくり・・・いや、坊主めぐり いつまで続くでしょうか?(笑)