『日蓮』の舞台が終わって3日が経ち7月となり 今年ももう下半期に入りました。

 

上半期はまだ昨年同様 コロナの影響もかなりありましたが ワクチン接種もだいぶ進んでいるようで、

下半期は幾分楽になるかも知れませんね。

まもなくオリンピックも始まる事ですし 早く収束してもらいたいものです。



先日、コメント欄にて6月歌舞伎座の『日蓮』についてのご質問を頂きました。


ご質問は、


1 舞台上でマイクをつけられていたのは、安房の国の方々だけですか?
  最澄さまは地声なのでしょうか?


2 阿修羅の台詞「かまきり先生」は最初から台本に?それとも
  猿弥さんのアドリブがそのまま台詞にですか? 


3 千穐楽の日、最後の日蓮さまの長い台詞が、以前とは違って、守る?ものが
  増えていた気がしますが (たとえば肌の色に関係なくとか、
  樹木も動物も虫も、といっていた気がします、ここは変わったところですか?


と云う内容でした。


3のご質問は、その後のコメント欄での皆様のコメントで
千穐楽特別バージョンであったことがご自身でお分かりになられたみたいです。

 

この日の猿之助さん 最後の場面の長セリフ すごい熱の入り方でした。
猿之助さんの現在の思いを日蓮のお役を借りて舞台で語られたのでしょうね。

鬼気迫るものでした。


1のご質問については私や笑也さんの父母 寿猿さんの道善坊 段之さんの安房の領家の尼は
回想場面なので現実と空間を変えるために音響さんが台詞にエコーをかけてくれておりました。

 

最澄役の門之助さんも夢の場面ですのでこれもエコーが入っております。

ただ、花道での台詞は門之助さんご自身の声も聞こえてしまうので
その影響があるかも知れません

 

2の阿修羅の猿弥さんの「カマキリ先生に・・・」の台詞
これは複数回ご覧になられた方はお分かりだと思いますが、毎回の舞台で喋っておりました。

毎回と云う事はアドリブではありません きちんと台本に書かれてある台詞です。

 

逆に先の千穐楽の猿之助さんの台詞はアドリブと云う事になりますね(笑)

複数回ご覧になられると、あれ ここが違った とか 今日は? みたいな楽しみも増え
これがナマのお芝居の醍醐味かと思います。


もっともアドリブと云うのはその場面やお役を壊してはいけないので 
役者さんの技量やセンスによりますね。

 

『日蓮』はそう云った意味でアドリブはなかなか難しいお芝居でした。