今日はちょっと歌舞伎の話題から離れまして、劇場のお話です。
昨日、段之さんからあるテレビ番組を録画したDVDを頂きました。


「放送を見つけた時、ラインしようと思ったんだけど忘れてた。見てない?」と

なんの事?と 思ったのですが内容を聞いて納得、6月15日夕方に
BSプレミアムで放送された貴重な映像。

 

本来は1981年3月20日に『さらば日劇~青春の街角の半世紀』
として放送されたものが4K映像として再放送されていたのです。


1933年~1981年までおよそ50年間 数寄屋橋に建っていた日本劇場 
通称「日劇」その跡地に今は有楽町マリオンが建っております。

 

戦前から戦後の懐かしい映像が満載で、日劇の最終日の映像も残っておりました。

 

ナレーターはハナ肇さん そしてトニー谷さんの名司会、笠置シズ子さんの東京ブギウギ、
灰田勝彦さん 森繁久彌さん 李香蘭(山口淑子)さん 江利チエミさん 雪村いずみさん 他
ロカビリーやウエスタン・カーニバル 日劇ダンシングチームの踊りなどの懐かしい数々・・・。

 

戦前にはアメリカからのレビューの一団が来て、その踊りに驚く日本の観客の有様。

 

また華やかな時代が映っている一方、226事件の時には近くの住民の避難場所となっていたり
戦時中の軍部一色の舞踊舞台 ダンシングチームの英語読み禁止で「東宝舞踏隊」なんて
似合わない名前も付けられておりました。


戦時中は日劇の使用も、軍部の風船爆弾などの兵器製造場所となっていたり 
終戦直後の廃墟のような映像もありました。

 

でも民衆の力ってすごいですね、次第にレビューが復活し 娯楽を求めるみんなが
日劇の周りを何重にも取り巻いている映像も・・・。

その後にロカビリーやザ・タイガースに群がる若き女性たち(笑)

 

 

そんな日劇も老朽化が進みとうとう1981年に取り壊されてしまいました。
どんな劇場も、次も新しい劇場に・・・とは難しいものですね。
時代の波には追い付かず 今では商業ビルの有楽町マリオンとなりました。

 

でも当時の銀座や有楽町の風景の映像も懐かしさを感じました。

 

私は日劇の舞台はあまり知りませんが、5階にありましたミュージックホールへは
何回か出向きましたね(笑) ま、若き日の思い出です(笑)

 

私がまだ 大阪在住だったころ 猿翁旦那の公演のために上京する時 新幹線ひかりが東京駅近くで速度を落として

右側にこの日劇の建物を見た時 また東京に来た、と 思ったものでした。


もう、日劇があったころの有楽町をご存じの方も少ないでしょうが、
貴重なDVDを頂きました。 段之さんに感謝です(笑)