中日過ぎに歌舞伎座地下、木挽町広場に於いて各演目のプロマイドが売り出されました。

不肖、私の『小鍛冶』の秋彦も何枚か出ており すでにご購入頂いたお客様もおられました。
嬉しい事です。ありがとうございました。

 

私も欲しいものがありましたので、あらかじめ売り場で下見をしまして、

買ってほしいものを家人に伝えました(笑)

さすがに、自分で買うのは時間がなく・・・時間がなかった事に致しましょう。

ちなみに、自分の写真ではありません。

 

 

『小鍛冶』のそれぞれの写真 もちろん猿之助さんの童子と稲荷明神の写真が
圧倒的に多いのですが、この稲荷明神の隈取、普通の隈取と違って
独特の隈を取っております。

 

稲荷明神は神の化身ですから、梅王丸や松王丸 助六 五郎と云った
力強い若者ではなく また知盛の霊や土蜘蛛と云った怨霊や悪霊とも違います。

 

従いまして、どこか神秘性があり 厳かな感じのする隈取が取られております。

猿翁旦那が使われていた時は、銀鼠色(ぎんねずいろ)と云う
独特の色合いの墨を使われておりました。

 

 

ちょっと余談になりますが、以前私が猿翁旦那の演出の代わりにロシアオペラ
『コックドール』に携わらせて頂いた事を書かせて頂きました。

 

『コックドール』は計5回 フランスで上演されているのですが、
そのうちの最後の2回、1996年(平成8年)1・2月と
2002年(平成14年)11・12月に演出助手として 演出を担当させて頂きました。

 


そのオペラの3幕に「車引」「犬」「トカゲ」「豹」「巨人」たちの妖怪が登場しております。
この時の妖怪のお化粧、歌舞伎の隈取でその異様性を表現しております。

 

お化粧は初演時は猿翁旦那が 代わりに参りましたニースとパリでは私が現地の

マキアージュのスタッフの人に教え、それをスタッフがダンサーの人たちに
本番でメイクアップします。

 

さすがに私一人で全員のメイクは出来ませんし、そもそもが残念な事に初日を見届けて

お役御免になりましたので、すべてを向こうのスタッフに伝授しました。

 

 

その中の「豹」のマキアージュが『小鍛冶』の稲荷明神の隈取を表現しております。

これは猿翁旦那の指示です。

 

ま、神と妖怪で少し意味合いは違いますが そこのところは深く考えないで、
参考にと云う事で・・・(笑)

 

その『コックドール』の「豹」がこれです。


懐かしいですね(笑)最後の公演からもう20年も前です。

またいつか、猿翁演出の『コックドール』フランスで上演されるかなあ~?


ちなみに2002年、フランスパリのシャトレ劇場での公演はDVD化され
通販でも販売しておりますので もし興味のある方はご購入頂かなくても
商品を見ることぐらいは出来るのではないでしょうか?

 

 

ロシアオペラ『コックドール』と入力すればすぐに出て参ります(笑)

 

『小鍛冶』の「稲荷明神」と『コックドール』の「豹」 
異文化ですが思わぬところに共通点があるものです(笑)


今月の猿之助さんの写真を掲載出来ないのが残念ですがどうか 
木挽町広場のプロマイドをご購入の上 ご確認をお願い申し上げます(笑)

 

 

今日の深夜の『アナザースカイ』にも猿之助さんが登場されるみたいです。

完結篇との事で、旅の必需品との事で、興味津々です。

 

私の旅の必需品は、国内外問わず、とりあえずキッチンバサミですね(笑)

後はレジャーシートです。