3月の末でテレビのお気に入りの番組が軒並み最終回を迎えました。

 

で、4月に入って新番組で面白いのが・・・と思いきや もひとつお気に入りのものがありません 

テレビっ子猿三郎としてはこれはどうも困った(笑)

唯一、シリーズものの『特捜9』は楽しんでおりますが・・・。

 

そんな中でも 4月を跨いで放送しているNHKのテレビ小説
『おちょやん』は見逃せません


ただ最近は家人が仕事の為に 『おちょやん』の放送前にうちを出ますので 
リアルタイムでは見られず 録画して2、3回ずつを夕飯時に見ております。

 

時代背景も『まんぷく』『なつぞら』『エール』につづいて昭和の戦時中。
どうしても戦争が背景になりますと つらい場面が登場しますね。

 


道頓堀も丸焼けになり みつえさんの実家も丸焼け さらに義理のご両親迄
亡くなったと思ったら 今度はご主人の戦死の報告ですか・・・。

家庭劇の劇団員も戦死したり 行方知れずに・・・。

 

ドラマだけではなく当時を生きて来られた方は 隣近所で
こんな事は常だったのでしょうが何ともつらい時代です。



でも千代はひとりでも 芝居の稽古を続けておりました。

ですが周りの人からは「こんな非常時に非国民が・・・。」と 罵られてしまいます。

今非常時のこの時に芝居の稽古なんか・・・、と 
これを云われるのが 私たち役者稼業のものには一番つらいです。


先の緊急事態宣言下においても芸術関係の催しが
真っ先に中止になってしまったようなものですね。

 


生活に必要な衣食住に関係なく 私たちの仕事は人々の娯楽ですから
いつの時代も真っ先にやり玉に挙がってしまいます。




昔、父冠十郎が19才くらいの戦時中に 公園で女形のセリフの稽古をしていたら
「なにしとるんじゃ! 非国民!」と 罵られたそうです。

 


ですが敗戦の後 人々を真っ先に励まして力づけたのもお芝居や芸術です。


昨日までの『おちょやん』を見ていて 父が云っていたそんな時代を
思い出してしまいました。

 


今日の写真は久しぶりに一緒に撮りました段之姐さんです(笑)

 

昨年の国立劇場での上げ浚い以来の写真ですね。

段之姐さんとも 会えるのは朝と帰りのほんの一瞬のすれ違いです。

 

現在でも歌舞伎座の公演は厳しいものがありますが、困難な状況の中
御観劇下さるお客様には本当に感謝です。

 

と云ってまだまだ感染者が増えております。

どうかくれぐれもご無理のない様にお越しくださいます様、
お願い申し上げます。