先日借りて来ました松竹新喜劇『はなの六兵衛』のDVDを昨夜見ました。

面白いのは事実ですが、笑いと云うもの その時代時代によって変わるかな?

決して普遍的なものではないのかも知れない・・・
と 少し残酷な見方をしてしましました。

 

ですが、わりと作り方が歌舞伎調で黒御簾の音楽が入ったり だんまりがあったりと、
工夫を凝らした演出は藤山寛美さんならではのものだと思います。

 


今はこう云った古風な芝居作りをされる喜劇役者さんは居られないでしょうね。

エノケンさんや古川ロッパさんたちが好演されたいた初期の『雲の上団五郎一座』

 

その後、東京宝塚劇場で毎年上演されていたフランキー堺さんたちの『雲の上団五郎一座』

それ以外にも新宿コマ劇場と梅田コマ劇場で同じく毎年上演されていた 森川信さんたち喜劇役者での

『東西喜劇人祭り』と題しての歌舞伎の劇中劇が入る『駒五郎一座』

 


東宝系の喜劇の作品に父冠十郎がよく歌舞伎指導と出演で呼ばれていたのを思い出しました。

当時父は東宝に所属しておりました。
私も中学か高校時代でしょうか? 父の助手としてよく同行しておりました。

ついてこいと云われて行った事もありましたが、大抵はそのお芝居を見るのが

楽しかったので、自分から進んでついて行って手伝ったり、見学したりしてました(笑)

 

 

動画はかってのフランキー堺さんの『雲の上団五郎一座』の劇中劇「助六」の稽古風景です。

 

昔の8mmですので音声は入っておらず ピンボケなのはお許しください。

私が撮ったものです。
お稽古風景ですが、一応時効と云う事で許して下さい(笑)
 

 

揚巻に坂本九さん 意休に白木みのるさん 後見と指導に父冠十郎が写っております。

 


昔の喜劇に携わる方たちはやはり きちんと歌舞伎の基本を倣っておられましたね。

今はそう云った風潮が少なくなり 聞きかじりの歌舞伎で
お茶を濁そうとするコント的なその場的の笑いが多いです。

それさえも難しいと思うと、歌舞伎からどんどん逃げていくのでしょうか。


それなら、と逆に幸四郎さんや猿之助さんが歌舞伎の喜劇と云った形で

『弥次喜多シリーズ』を作られました。

本家本元に歌舞伎で笑いを取られたら、付け焼刃の喜劇の人は太刀打ちが出来ません

そう云った意味でも歌舞伎役者は、ある意味オールマイティなのでしょうね。

 

 

歌舞伎指導と云いますと、朝ドラでも片岡仁左衛門さんが歌舞伎指導として

名前が出ておられました。

もちろん、歌舞伎役者を使っての豪華な劇中劇でしたが・・・(笑)

 

朝ドラつながりで・・・

今日、借りていたDVDを返却し、かわりに『アットン婆さん』を借りようと思いましたら、

しっかり貸し出し中になっており、棚にはありませんでした。

同じ事を考える方がおられたようですね(笑)