今日の読売新聞に気なる記事が出ておりました。

 

先日、国立劇場の『勧進帳』の上げ浚いで ご一緒致しました
片岡亀蔵さんの記事です。

本日の読売新聞23面の半面を埋めるほど大きな記事です。
亀蔵さん ゾンビの映画がお好きなのだそうです。

 


それで思い当たる事がありました(笑)

 

歌舞伎のお芝居は元が落語だったお噺が沢山あるのですが、
その中の一つ『らくだ』と云う演目がございます。

 

ある長屋に住む馬(卯之助)と呼ばれる男がフグを食ったとみえて死んでいる、
友達の遊び人の半次がやって来て それを知り なんとか家主から葬式代を取ってやりたいと
紙屑屋の久六を誘いこんで家主の家に行き 葬式代を取ると云う単純なお話。

 

落語では最後にラクダの馬さんは息を吹き返すのですが、
歌舞伎ではあまりそこまでは上演されません

 


勘三郎さんと三津五郎さんのコンビででも何回か上演されておりますが、
このお二人のお芝居を喰ってしまうほど絶品だったのが馬さんの死体役の亀蔵さん

 

半次と久六は葬式代を断固として払わない家主のうちへ 死体の馬さんを運び込みます。

亀蔵さん ひと言の台詞もなく 二人に乱暴に扱われながらも
「かんかんのう」を踊らされたり 放り出されたりする姿がお客様の笑いを誘います。

 

余談ですが1993年8月の歌舞伎座では勘三郎さん三津五郎さんと共に 私の父 冠十郎が

この死体に振り回される 家主佐兵衛を勤めておりました。

 

 

この亀蔵さんの馬さんの死体役が絶品なのがわかりました。
ゾンビの映画がお好きだからなのですね(笑)

 

新聞には勘三郎さんが「全部、お前がもって行っちゃう」と云う 
お褒めの言葉?(笑) が掲載され さらに・・・、


勘三郎さん三津五郎さんの名優2人を向こうに回しての「死にっぷりが認められ」
翌年出演された歌舞伎座の宮藤官九郎さんの『大江戸りびんぐでっど』に於いて
勘三郎さんから「頼むよ みんなにゾンビ教えてやってよ!」と依頼されたとか・・・(笑)

 

片岡亀蔵さん 好奇心旺盛の独特の雰囲気の歌舞伎役者さんですね。

 

来月歌舞伎座の第2部 『心中月夜星野屋』も 元は落語のお芝居で
七之助さん 中車さんともに亀蔵さん 和泉屋藤助として出演されておられます。

これも面白いお芝居ですよ(笑)

 

 

と、新聞に知り合いが大きく載っていたので・・・(笑)

嬉しくなってブログにしてしまいましたが、亀蔵さんにはお断りを入れてません(笑)

勝手に書いちゃいました!