昨日、皇居に於かれましては立皇嗣の礼(りっこうしのれい)が 恙なく終わられたそうですね。

第126代徳仁天皇陛下が秋篠宮親王の立皇嗣を 国の内外に宣明する一連の国事行為で、

皇室儀礼だそうです。

これにより秋篠宮殿下が皇位継承第1位となられた訳です。

 

午前11時過ぎ、皇居の松の間に、天皇の装束である「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に
身を包まれた陛下が入られ 古装束姿の皇后さまも続いて入られ、宣明の儀が始まったそうです。


もちろん秋篠宮殿下も古装束姿。


ま、難しい事はさておき、以前にも書かせて頂きましたがこの儀式には

陛下 殿下 ともに歌舞伎の衣裳でもよく見られる 平安朝からの衣冠束帯である

「直衣(のうし)」と云う装束を纏われておられました。

 

そして冠ですが、これもよく登場致します。

 

本来は後ろに垂れている纓(えい)ですが、
これが天皇陛下のみ直立と云うのが通例です。


ですから天皇陛下の冠の纓は直に立っておりますが、
秋篠宮殿下の纓は後ろに垂れております。


『義経千本桜』の知盛の件「舟矢倉」や「大物浦」に登場する安徳帝も
この纓が垂直に立っております。


また先週『麒麟がくる』に登場しました玉三郎さんの正親町天皇の冠の纓も
直に立っておりますので こんど登場されましたら注意してご覧になって見て下さい。


歌舞伎や時代劇に登場する平安朝の装束が現在でも使用されているのは
千年の時の流れのロマンを感じますね。