今日、今月2回目の『伝統歌舞伎保存会の上浚い会』が 国立劇場で行われました。

 

今回は女形主体と云う事でしたが、なんと私も一応参加致しました(笑)

ご指導は時蔵さん 孝太郎さん 梅枝さん

 

今回参加者はわりと少なくて 若い人たちばかりで私を除いて11人、
私は年齢的には ちょっと浮いていましたが・・・(笑)

 

なにかお手伝いを と思っての参加だったのですが、時蔵さんから
「猿三郎さんも、女形の踊り 勉強するんだよね?」と
笑って云われ 思わず「はい!」って言ってしまい 一緒に踊る事に・・・(笑)

 

何がどうしてこうなった・・・

 


題材は『伊勢音頭恋寝刃』の伊勢音頭、
ずいぶん昔に私も女形で踊らせて頂いた事がございます。

 

お稽古始めに 時蔵さんが「この踊り 踊った事がない人?」と聞かれましたが、
若い人たちはほとんど 踊った事がないようでした。

演目としては よく出ますが、この踊りの部分は 舞台の幅が必要ですので、

間口の広い歌舞伎座などの劇場でない限りは、割愛される事が多いです。

その為、踊った事がない方が多いのでしょうね。

 

私が踊らせて頂きましたのは ついこのあいだと 思っておりましたは、

なんと15年も前の事でした。


2005年8月歌舞伎座 坂東三津五郎さんの福岡貢、勘三郎さんの万野、
福助さんのお紺 橋之助(芝翫)さんの料理人喜助。

なつかしい顔ぶれで、私は伊勢音頭を踊る 仲居のひとりで出演させて頂きました。

懐かしい写真ですね(笑)

私も若かった。


場所は旧歌舞伎座の名題部屋です。これも懐かしいです。

女形の拵えをしておりますが、もちろん通常通り立役の楽屋に入ってまして、

たしか、この部屋で一人だけ女形だったような気が致します。

 

なぜか、こういう経験多いのです(笑)私。

他の人が立役の部屋で女形の拵えをしている場面には ほとんど遭った事が

ありませんね。

 

時折「女形の楽屋は向こう、あっちいけ」と 先輩から云われる事もありました。

・・・こっちの楽屋においてください

 

つい懐かしい楽屋写真に 懐かしい事を次から次から 思い出しまして、

なかなか 話が進みませんね(笑)

 

ですが、この時の踊りの振りはすっかり忘れていまして、一からのお浚いでした(笑)

私は若い人たちの後ろで 振りを見ながら踊っていたのですが

 

時蔵さんが「猿三郎さん 前で踊ってよ・・・。」と みんなの前に立たせられ
時蔵さんの振りを見ながら一緒に踊らせて頂き 汗をかきました(笑)


でもこう云う機会は自分からどんどん出席しないと いつまで経っても歌舞伎に触れられず
ステイホーム期間はやはり気が滅入ってしまいますね。

 

一門からは笑猿さんが参加されてましたので、3月に南座で別れて以来、

久しぶりに会いました。

元気でしたよ。

 

次回もチャンスがあればまた、参加するつもりです(笑)

今日はお稽古終了後 ご指導の孝太郎さんと一緒に

写真を撮らせて頂きました。

 

私 汗びっしょりでしょ? 冷や汗です(笑)

久しぶりの女形、久しぶりの舞踊のお稽古、そして予想外の踊りへの参加。

何よりも、1人で平均年齢を 爆上げしてしまった事。

 

冷や汗ダラダラでした。

 

でも、気持ちの良い一日でした。