昨日、うなぎを買いに池袋へ行く前に、午前中に出まして
目的を持ちまして行きました処、当時は椎名町にありました建物、
ここです。

 

 



ここは1982年12月に解体されたトキワ荘です。

それが新築ですが当時の古さのまま場所を変え、再現されて2020年7月7日 
ついこの間 〈トキワ荘ミュージアム〉として新たにオープンしたのです。

 

いつだったか、別の資料館に行った時に、ここが再建されると
書いていたのを かすかに覚えておりました。
その時は、出来たら行きたいな と思っておりましたが、いつの間にか
そのこと自体を忘れておりまして、オープンの記事を見て思い出した次第。


 

トキワ荘 


1953年、手塚治虫さんがこのアパートの一室に住まわれ
その後、およそ10年たらずのごく限られた期間に、 
藤子・F・不二雄さん 藤子不二雄Aさん 赤塚不二夫さん 
石ノ森章太郎さん 等々 今では世界的な漫画を描いておられた方々が
時期のずれはありますが、一堂に会しておられた伝説的なアパート。

 

 



 

もとの古アパートが解体される時は みんな残念がったそうなのですが、
色んな方々の思いで、30数年の時を経て 近くの南長崎花咲公園内に 
再現されて建てられたのです。


これが、開館を知らせるチラシ



行きたいなあ~と思っていたのですが、コロナのための出不精と
雨がつづき 躊躇しておりました。


仕事が終わりに近づいた家人に云いましたところ、ああ、あったね。
と云いながら、その場で調べて すぐに行けそうな日に入場予約。

あっさり(笑)

 

予約はとったものの、その日の天気予報と睨めっこしながら、交通手段に悩み、
結局、曇りでしたので、自転車で見学に行った訳です。


入場料は無料、但し 現在は時間予約必須の 入場人数制限制です。



南座から帰ってきて以来、散歩やお買い物、病院以外には
初めて目的を持ってのまともなお出かけです。


レトロ感漂うアパートは私の子供の頃の造りで、階段を上がり
2階のひと部屋は共同炊事場、

 


 

ある漫画家の方は 家賃以外のここのガス代が払ええず
パンばかりをかじりながら 漫画を書いていたとか・・・。 



そして机を置くと 他に何も置けないこのアパートの部屋で
共同生活をされていた著名な漫画家の方たち。

 



 

売れるか売れないか わからないものに必死に縋り付きながら
アイデアをひねり出し みんな助け合って漫画を描いていたのだな~ 
と思うと実際に生活はされていない復元のトキワ荘であっても
なにか必死さが伝わって参ります。

 

 




当時、私たちがワクワクしながら読んでいた月刊誌の「漫画少年」他
さらに週間「少年サンデー」「少年マガジン」の『鉄腕アトム』や『おそ松くん』
『スポーツマン金太郎』などが、一時期 このアパートの4畳半で
制作されていたなんて本当にビックリです。

  
赤塚不二夫さんの「おそ松くん」主人公の六つ子より 
チビ太やイヤミのわき役の方が強烈な個性でした。

チョー流行ったイヤミの「シェー!」は 映画のゴジラまでが真似をして
一大旋風を巻き起こしましたね(笑)


石ノ森章太郎さんの「サイボーグ009」は自分もサイボーグになりたいと
憧れましたし 藤子不二雄さんの「シルバー・クロス」はかっこよかった!


私はやはりみなさんの初期の作品が好きで その中でも 寺田ヒロオさんの
「暗闇五段」は大好きでした。


兄弟子たちの悪だくみで、目を患った主人公の柔道家が後に 
人間的にも大きくなり 悪を下しハッピーエンドになる時は涙しました。

 



解体される時 あまりにも残念と、手塚治虫さんが訪れられ
自らが住んでおられた部屋の天井の羽目板をはがされ
そのうちの一枚に その場で書かれた「リボンの騎士」のサファイア姫。

 

残念ながら1階の資料館になっている場所は、撮影禁止でこれを写すことは
出来ませんでしたが、手塚治虫さんの部屋の天井の板の絵が
ここに飾られているのは感動します。

 

『なんでも鑑定団』だとオープン・ザ・プライスはいくらになるんだろう?(笑) 


小さな施設でしたが有に1時間以上、見学しておりました。

 


そしてお昼にはこのアパートに住んで居た漫画家の方たちが
日常のように食べておられたと云う 近くの町の中華料理屋さん『松葉』

 



 

色んな方の漫画にも事あるごとに登場したと云う ここも伝説的なお店です(笑)
トキワ荘からこちらへ流れて来るお客さんも多いようでした。

ラーメン好きの小池さんが食べているラーメンも 
どうもここのラーメンがモデルになったらしいです(笑)


先ほどの炊事場の写真の炊事台の上に、ここのラーメン丼が
置かれているのが わかります(笑)

 

私と家人もお昼 ここのラーメンを頂きました。

表の扉にはその時の様子が書かれた漫画も貼ってあり 宣伝効果てきめん(笑)



すぐ近くには、実際にトキワ荘があった場所にモニュメントがありました。

ここまで近ければ、確かに行きつけになりますね(笑)





私も一時期は漫画家になりたいと 思った事もありました。
しかしトキワ荘で知った漫画家さんの過酷な生活、
24時間仕事 これは大変そうです。


漫画を読んで喜んでいるのと、仕事で描いているのは雲泥の差、
到底私ではつづきません(笑)


それでも昨日の午前は、昭和30年代に戻ったような
レトロな気分を味わいました(笑)

 

ただし、私の大興奮は 家人にはほとんど通じませんでした。
これらの漫画家の方たちの最盛期は 全く知りませんから。
辛うじて、藤子不二雄さんのアニメいくつかくらいだそうです。

 

逆にミュージアム運営検討会議座長の里中満智子さんの名前と
パネルに大興奮してました。が、私は逆に作品を知りません。


ま、微妙にゼネレーションギャップと、好みの違いを感じつつ、
私には大満足な訪問でした。

 

そして例によって夜はうなぎの夕飯で、昨日は大満足な1日になりました。