『新・三国志』の事について裏話はたくさんあるのですが、もう一つだけ。

 

昨日は振付担当の前田清実さんの事を書かせて頂きました。
その元となったのは、音楽作曲の加藤和彦さん 
もうご存知ですよね(笑)


私たちの世代に取ってはフォーク・ソングのカリスマ的存在。
中学の時に大流行しました「帰って来たヨッパライ」は
一世風靡致しましたね。

 

その後も「悲しくてやりきれない」や「あの素晴らしい愛はもう一度」
などのヒット曲を連発。


私たちの時代の憧れの人と 後年スーパー歌舞伎でご一緒するとは
この時には全く考えもしませんでした。


 

初めてご一緒したのは1989年6月の横浜アリーナ。 

 

横浜市政100周年 横浜開港130周年を記念した
横浜市民参加の『スーパーオペラ 海光』でした。

 

演出はもちろん猿翁旦那 出演は大地真央さん 沢田研二さん
それに右近(右團次)さん以下 おもだかやの私たち。


作曲他 音楽担当はもちろん 加藤和彦さん

この後 加藤さんはスーパー歌舞伎では なくてはならない作曲家になられ
猿翁旦那のお稽古場のあった軽井沢では一緒に合宿迄しておりました(笑)


実は『新・三国志』の作曲に当たられて演奏と録音はロシアで行なわれ
演奏して下さった皆さんはなんとロシアン・シンフォニー・オーケストラ

 

この作品 ロシア連邦領事館の協力も得ております。
贅沢でしょ?(笑)


元々の『三国志』の舞台が中国で この作品には京劇の皆さんも参加、
そして演出と出演者が日本と云う事で、ここでも三国の志が集まっているのです(笑)


今日の写真はあるパーティーで一緒に撮って頂いた
加藤さんとのツーショット写真です。

『新・三国志』1999年(平成11年)の初演時には

筋書きに加藤さん作曲の「序曲」と「テーマ曲」の入ったCDが・・・。

 

 

次の年 2000年(平成12年)の再演の時には

宙乗りの「関羽天翔」と「テーマ曲」の入ったCDが

それぞれ付加されておりました。

 


別に『新・三国志』の全曲が入ったCDも一般的に売り出されましたが、

これらは今となっては 宝物ですね(笑)



加藤さん ご健在ならスーパー歌舞伎セカンドでも
ご一緒だったかも知れないのに 残念でなりません

 


ですが、音楽とそのとき共に過ごした時間は残ります。

憧れの方とそば近く仕事ができたあの時、あの場所。


作品とともに色々なものが私たちの中には残ってます。