今朝、いつもの6時半に起きましたら、とっても暖かい。

ふと、部屋の温度計を見ましたら、その時間で20度を超えておりました。

 

最近は、昼間にはその気温になる事はありますが、朝からとは驚きました。

人の体温のせいもあるのでしょうが、日当たりもよくポカポカと

していたのでしょうね。

 

季節は、何があっても移り変わって参ります。

春になりましたね。

 

今日は少しお散歩を致しましたが、散ってしまったソメイヨシノに代わって

八重桜が咲き始めておりました。

時々見に行こうと思います。

 

 

さて、今日のブログ。

明治の作家、幸田露伴の小説に『五重塔』と云う作品がございます。

 

腕はいいのですが愚直過ぎて、たびたび仲間たちと衝突する
のっそり十兵衛と云う大工の男が主人公。

 

あだ名にもなっている通り、朴訥と喋るのですが歯にものを着せずに
話すため、仲間からも嫌われている男です。

 

その男が五重塔を建てると云う物語で お芝居の中では

谷中の感応寺と云う表現になっておりますが、
これは上野の寛永寺の事です。


台風の多い日本で暴風雨に耐えられるだけの、五重塔を建てられるのは
俺しかいない!と 大工でありながら 棟梁源太の仕事を横取りするような形で、
この仕事を取ります。

 

実は源太は住職の郎円上人から「十兵衛に譲ってやれ」と云われて 
すべての設計図や資料を与えようとしますが、それさえも
「俺の中で出来てるから必要ない!」と突っぱねるような男。

 

なんとか建て終わりますが、夏に大型の台風がやって来て
暴風雨の中 果たして五重塔の運命は・・・? と云ったようなお話(笑)

 

 

この小説 何回も劇化されて居りまして 私がこの演目に初めて出ましたのは
1980年(昭和55年)1月の南座公演。

 

主演の のっそり十兵衛は中村梅之助さんで、なんと普段の歌舞伎ではなく

前進座の公演でした。

当時は名題下だけ、前進座の公演に出る事もありました。

普段の公演と違い、いろいろと変わった体験をさせて頂きました(笑)

貴重な思い出です。

 


次に出演しましたのが2009年7月の歌舞伎座で
中村勘九郎(当時勘太郎)さんののっそり十兵衛でした。

 

その時上演されたこのお話が 明日、衛星劇場で放送されます。

私も幕開きに少しだけ 登場しております。見逃すと二度とは出て来ません(笑)


当時、この『五重塔』の後に私の中では、悪夢となった『海神別荘』でして、
6日間、猿弥さんの沖の僧都の代役を承ったのでした。

悪夢の6日間でした(笑)

 

当時をご存じない方は、もしよろしければ、上記リンクから数日分の記事を

読んで頂ければ、苦しんだ悪夢、少しでもわかってもらえるかと・・・

リアルタイムのブログに続き、振り返りのブログがございます。

 

 

ですが『五重塔』を収録したのは後半でしたので 
確か代役が終わった後でしたでしょうか?(笑)

多分、かなり痩せていると思いますが・・・

 


この『五重塔』の衛星劇場の放送は明日、10日午後4時からと
28日午後4時からの2回。


ご覧になられる環境の方でもし、ご都合がつかれましたら
『オグリ』に先立ちまして ご鑑賞くだされば幸いでございます。


さあ、YouTubeでの『オグリ』無料配信まで あと4日!

待ち遠しいですね(笑)