突然ですが、この文字は何と読むでしょうか?

 

『喝食』


わかった方は、だいぶ知識のある方だと思います(笑)

 

 

答えは 「かつじき」 と 読みます。


辞書には

 「喝食(かつじき/かっしき)とは正式には喝食行者
(かつじきあんじゃ/かっしきあんじゃ)と呼ばれ、
本来は禅寺で斎食を行う際に衆僧に 食事の順序などを大声で唱える者。
本来は年齢とは無関係である。

 

禅宗とともに中国から日本に伝わったが、
日本に以前からあった稚児の慣習が取り込まれて、
幼少で禅寺に入り、まだ剃髪をせず額面の前髪を左右の肩前に垂らし、
袴を着用した小童が務めるものとされた。」

 

と ございます。

 

いきなり何の話をしているのだろう?と思われる方が 大半でしょう(笑)

 

ちゃんと、意味がございますので、なんのこっちゃ?と 流し読みしてしまった方も
この中で後半の項目、「日本に以前からあった~」 をもう一度読んだ上で
先を読んで下さいませ。

 


本来は「喝食 (かつじき)」ですが 私たちは「かしき」と
読んでおります。


何だと思われますか?


これ かつらの名称なのです。


このかつらがそれ!

 

 
 

 

今月、私がかぶっております、この下げ髪のかつらを
「喝食(かしき)」と申します。

 


床山さんになぜ 「かしき」と云うのか?


文字を教えてもらい それから調べましたら 先の意味が出て参り
なるほど・・・と、わかった次第です。

 

今までこのかつらを指すとき 何気に使っていた言葉、
ふと疑問に思ったのも この年になってからです(笑)


まだまだ、勉強する事はたくさんありますね(笑)

 

 

歌舞伎の床山さんは、立役と女形の床山さんで
結って下さる髪がそれぞれの専門で 所属する会社が違います。

 

今回 『喝食』 の文字を教えてもらった女形専門の床山さん

 
 

若いでしょ?(笑)

 

彼は、先月の11月に20歳になったばかり
女形の床山さんとして修行中の

≪柳 勇太≫くん


10・11月は新橋演舞場で『オグリ』のホヤ婆の、
今月は『本朝白雪姫譚話』の横雲の局のかつらを担当してくれており
私と 3ヶ月一緒に仕事をして居る事になります(笑)


私もこの歌舞伎の世界に入ったのは彼くらいの年齢の時、
これからいろいろな事があるとは思いますが 
頑張ってほしいと思います。