歌舞伎の世界で弟子になってから一応の目安は10年と云われております。

人生今は約80年から100年でしょうか?

その10分の1近くの年 いやそれ以上を修業期間に費やさないと、

一人前の歌舞伎役者とは云えない訳です。


簡単に10年と云いますが長いですよね。


それからまた、ものになるかどうか?
ものにできるかどうかは、次の10年にかかって參ります。

もちろん途中でやめる人、ものにならない人の方が多いのです。

写真はカーテンコール前に一緒に撮った喜楽さん

 
 

平成25年に国立養成課20期生とて卒業し一旦は 元春猿(河合雪之丞)さんに入門しましたが、

春猿さんが新派の道を選ばれた時、彼は1人でも歌舞伎に残る決心をし

 

新たに猿之助さんの御一門となりました。
 
私とは実に40数年の年の差がございます(笑)
 

喜楽さんはまだ、10年にも満たない6年目ですが、立ち回りのトンボや返り越しは
目を見張るものがあります。

『オグリ』ではまだお役というほどの出番ではありませんが、すらりとした
その容姿はかなり目立ちますね(笑)
 
若いと云う事はそれだけで財産です。

写真は大詰めでオグリこと藤原正清に付いてくる役人のひとり。

若さと容姿、それらを武器に これからまだまだつづく修業期間
頑張って貰いたいと思います。
 
しかし・・・役者は40 50は鼻たれ小僧と申します。
私もそれをようやく超えたところと云う事でしょうか?
 
なかなか 道は長く、険しく、つらく、果てしなく・・・ 
そして 楽しいものでもあります。
 
どこか楽しむ気持ちがないと、また続けて行けないのも 役者道。
若い人たちと共に 楽しい舞台も 作って行きたいと思います。