前回のスーパー歌舞伎『オグリ』の公演は1998年4・5月新橋演舞場、
6月名古屋中日劇場で今から21年前の事となります。

 

初演と再演の時も新橋演舞場、中日劇場、南座でして どう云う訳か、
この『オグリ』の公演 大阪では上演されておりません


今回の新『オグリ』も来年博多座と南座が予定されておりますが、
これまた大阪が入っておりません

 

初演の時にはまだ、松竹座が完成しておりませんでしたので、
スーパー歌舞伎を上演できる劇場が大阪にはありませんでした。


スーパー歌舞伎が大阪で初めて上演されたのは1997年。
松竹座が新しく開場した年の『カグヤ』でした。
その後『ヤマトタケル』『新・三国志』シリーズ『ワンピース』等 
数々が上演されました。

 

しかしなぜか『オグリ』の上演が抜けているのです。これは不思議な事です。

 

1998年4~6月に3ケ月に渡る『オグリ』の公演の後、秋に松竹座では
『オグリ』ではなく『ヤマトタケル』が上演されました。


新装開場の松竹座の2作目に スーパー歌舞伎の代表作ともいえる
『ヤマトタケル』を満を持しての上演。

 

おそらくその狭間に入ってしまったので、見送られた『オグリ』の大阪公演ですが、
一体いつ大阪公演があるのでしょうね(笑) 

不思議と云えば不思議です。

 

21年前の『オグリ』の時、小栗一郎と遊行上人の弟子は現猿之助さんでした。

 

歌舞伎座の古典歌舞伎ではよく出演されておりましたが、
猿之助さんがスーパー歌舞伎に初登場したのは『八犬伝』での犬江親兵衛。

 

猿之助さん17歳の時で、犬江親兵衛のお役の設定は8歳(笑)
母親の伏姫は笑也さんでした。

 

前回『オグリ』の小栗一郎の時の猿之助さんは21歳でしたでしょうか?

 

実はこの間に『カグヤ』のお稽古がありまして、猿翁旦那が演出として
演出席に居られる時 主人公の帝のお役は猿之助さんが
代役として立っておられました。

 

この『カグヤ』には猿之助さんは出演されて居られませんでした。


お稽古ですから、もちろん素のお稽古着での立ち稽古。
ですがお稽古が進むにつれて私 申し訳ないのですが
猿翁旦那より猿之助(当時亀治郎)さんの帝で『カグヤ』のお芝居を見てみたい、
と 内心思うようになりましたね(笑)

 

それだけ猿之助さんの帝がよかったのです(笑)
猿翁旦那の『カグヤ』のファンの方すいません

 

猿之助さんが20歳くらいの時のお話です。

 

その猿之助さんが現在 座頭としてスーパー歌舞伎セカンド『オグリ』を
上演しているとは、時代の流れと共に新しい世代に入った事を
実感せずにはいられませんね。


余談ですが、前回のオグリのお稽古の時に名題試験があり 
私やっと合格して この『オグリ』の公演が終わった7月 
歌舞伎座で名題昇進致しました。

 

実はこの時に右近さん 猿弥さん 亀治郎さん 笑也さん 笑三郎さん 
私と欣弥さん 7人同時に名題昇進したのです。

 

その思い出を挟んでいるスーパー歌舞伎『オグリ』
懐かしい思い出です(笑)