やっと夏らしい日差しがやって来ました。

朝、窓からのまぶしさに目が覚め 空を見上げますとスッキリと青空。


朝から青い空を見ましたのは本当に ひと月ぶりでしょうか?

このまま晴れが続いてくれるか? とも思いましたが、
明日から関東は台風で荒れ模様。

 

日曜日からはちょっと予定もあるので 台風が早く
過ぎ去ってくれることを祈りながら・・・

 


昨年の7月は国立劇場の出演でしたが、毎年7月の暑い時は
そのほとんどを歌舞伎座で過ごしておりました。

 

30数年間つづいた猿翁旦那の奮闘公演の時も 
エアコンの利かない旧歌舞伎座で 毎日汗だくになりながらも 
朝から晩まで歌舞伎座に居りましたっけ。

 

暑くない7月をひと月、うちに居たのは本当に初めてでした(笑)

 

 

5年前の2014年 暑い夏の7月は新しくなった歌舞伎座に
玉三郎さんを頭に 初めて出演した公演でもありました。

 

その時 なんて涼しくて広くて綺麗な楽屋なんだ、と
旧歌舞伎座の楽屋との違いに大いに驚いたものでした(笑)


その時の公演が『修禅寺物語』

中車さんの夜叉王で、月乃助(喜多村緑郎)さんの源頼家
笑三郎さんの桂 猿弥さんの春彦 春猿(河合雪之丞)さんの楓

おもだかや一門の演目でした。

 

私はなんと、還暦越えの年齢で若干17歳の下田の五郎を
初役で勤めさせて頂きました(笑)


以前には敵役の金窪兵衛のお役は勤めさせて頂いた事がありましたが、
下田の五郎は初めてでした。

 

この時で下田の五郎、勤めさせて頂いた時の歌舞伎俳優、
実年齢最年長(笑)

 

会社からお役の伺いの電話があった時 「え? 私が17歳のお役?」と
思わず聞き返しましたのも以前のブログに書いてありました(笑)

 

源頼家の命を狙う金窪兵衛の8人の家来と立ち回りを演じます。

短い時間ですが、この時の私でさえもう息が切れていたのを
思い出してしまいます。今の私では、さらにもう無理ですね(笑)

 

 

幹部さんが年齢を重ねられても 古典歌舞伎の若いお役や少年などを
勤められる事はよくございます。

 

私の立場の役者が こんな若いお役を勤めさせて頂いたのも
なにかのご縁で、もう2度とない貴重な経験でした(笑)

 


私はたった1回だけでしたが 父は何回も勤めていた下田の五郎、

 

暑い7月となり、本来なら7月は歌舞伎座の公演  
旧歌舞伎座と、新しい歌舞伎座とを振り返り 
思いがけない下田の五郎に目がとまりました(笑)