毎朝NHKのテレビ小説「なつぞら」を楽しみに見ております。

北海道編が終わり東京編になった頃は、少し中だるみも感じましたが、
主人公のなっちゃんが東洋動画に入り、アニメスタッフとなってからは
俄然面白くなって参りましたね(笑)



劇中では東洋動画の作品「白蛇姫」となっておりますが
云う間でもなくこれは東映動画の『白蛇伝』の事ですね。


『白蛇伝』1958年(昭和33年)10月封切りで日本で
最初の長編アニメーションカラー作品。

と言えば聞こえはいいですが、当時は「総天然色長編漫画映画」
というキャッチフレーズでした(笑)



私 もちろんこの映画は当時リアルタイムで見に行きましたが、
ディズニー映画に負けないくらいの美しさで東洋的な作品に感動しました。

ただ、声の出演者が宮城まり子さんと森繁久彌さんのたった二人だけで
全出演者の声を担当しているとは「なつぞら」を見るまでは
全く知りませんでした。驚きました(笑)



後年父の関係の舞台で宮城まり子さんとは 子供の頃に
ご一緒した覚えがございます。

宮城まり子さんの名曲「ガード下の靴磨き」も「なつそら」の劇中で
使われておりました。

私の先日の子供の頃のお稽古の中に、この曲もモダン舞踊として
父からお稽古されて居た事があるのです。

何となつかしく思った事か・・・。

失礼お話が逸れてしまいました。


今「なつぞら」ではなっちゃんが、いよいよ動画を描くポジションに
配置換えされましたが、実は私も子供の頃 と云っても高校くらいの時ですが
漫画やアニメーションに憧れて 自分でトレース台を作り 
ケント紙に原画を書き 動画・・・までとは行きませんでしたが
セルにアニメックスという特殊の絵の具で絵を描いて
色を付けていた事がございます。


それを活かして使いましたのが父と主宰していた
「あらし会」と云う実験的な1日だけの公演。

右團次さんのご両親 飛鳥流家元のご協力を頂き「めぐりあう筑紫曙」
という作品を父の脚本演出で1980年8月8日森ノ宮ピロティホールで
上演した事がございました。  


演目の劇中で一妙丸と云う少年が、鎌倉に幽閉されている平家の大将の
父を訪ねて九州の筑紫から鎌倉八幡宮まで旅する過程を1幕と2幕の間で
時間経過を紙芝居的に15分ほどスライドで表現したのです。



その作品のセルは今ではもう残っておりませんが カメラで撮影して
スライドとして当時上映したものは今でも私の手元に残っております。

イメージ 1



イメージ 2



イメージ 3



イメージ 4



イメージ 5



イメージ 6


これらの絵は、セルに私が描いたものをカメラで撮影してスライド化したものです。

もちろんスライド映写機があれば今でも見る事は可能ですが、
さすがにこれはデータ化しておりません(笑)


スライドそのもので掲載させて頂きましたが ちょっと見にくいでしょうか?
全部で50枚ほど描きましたが 動画ですとたった2秒です(笑)

動画ですと15分で21600枚、さすがにそれだけの枚数 
私一人では描き切れません(笑)


「なつぞら」の中でアニメやセル動画 アフレコなどと云う専門用語が
飛び交い そのスタジオの様子が映されているのも嬉しいですね。

「白蛇姫(白蛇伝)」につづいて 次の作品が予定されているとして
物語は続きますが、あの時代の東映のとおりだったら 次の長編漫画映画は
「少年猿飛佐助」でしょうか?(笑)

確か次の年1959年12月の封切りでした。

忍術を扱った漫画映画でこれも私 大好きな作品です。


毎日「なつぞら」を見ながら 子供の時代に還った思いをしております。