今月の歌舞伎座、三月大歌舞伎に関連しての外題。

『女鳴神』の元となる 『雷神不動北山桜』

そして先日お話した『傾城反魂香』

『盛綱陣屋』の元々の外題『近江源氏先陣館』

白浪五人男の『弁天娘女男白浪』の通し狂言名『青砥稿花紅彩画』


こう書きましたら歌舞伎の外題 読み方がかなり難しいですね。(笑)

さあ、それぞれ何と読みますでしょうか?


1、雷神不動北山桜 は (なるかみふどうきたやまざくら)

2、傾城反魂香 これはすでにご存知(けいせいはんごんこう)

3、近江源氏先陣館 は (おうみげんじせんじんやかた)

4、弁天娘女男白浪 は (べんてんむすめめおのしらなみ)

5、青砥稿花紅彩画 は (あおとぞうしはなのにしきえ)

全部読めた方は、かなりの歌舞伎通!(笑)



弁天小僧のように、その場面だけを上演される場合は
『弁天娘女男白浪』と このように外題が変わります。


ですが『盛綱陣屋』は本来 外題の横に書かれる場面の名前でした。

通し狂言『近江源氏先陣館』の八段目で通称 近八(きんぱち)

最近は『熊谷陣屋』『実盛物語』等と同様 本来の外題の表記が小さくなり 
場面名が大きくチラシなどに載るようになりました。


例えば今月のチラシ『傾城反魂香』は、横に場面の案内として
序幕、近江国高島館の場 館外竹藪の場 
二幕目、土佐将監閑居の場と書かれてございますね。



私、最近 この事が妙に疑問に感じまして書かせて貰いました。

と申しますのは、歌舞伎の外題と云うものは、必ず縁起を重んじて
七・五・三の奇数の文字数に収められているのです。


明治以後の新作物や舞踊名などは二文字 四文字などもあるのですが、
江戸時代からの物は必ず七五三でした。


ですが最近は演目名も四文字と云う使われ方が
なされるようになって来ました。

つまり、タイトルより サブタイトルの方が大きい見出しに
なって居ると云う事です。


これは通しの外題よりも 場面名の方がお客様に分かりやすいからかな? 
通し狂言が少なくなり、場面場面が多くなったからかな?
とも思いましたが私自身 答えはまだ見つかっておりません

もし歌舞伎の外題にお気が付かれましたら 
筋書きやチラシなどで見て下さいませ。

なぜ? と思う疑問が また調べてみようかな?
と云う意識になります。(笑)

答えが見つかりましたら、またここで書かせて貰いますね。(笑)