家人の実家から松竹座に通います南海線の駅の中に
「天下茶屋」と云う駅がございます。

大阪の人はよくご存じだと思うのですが、昔秀吉が
住吉大社へのお参りの帰りに、天神ノ森によりここの茶屋で
「恵みの水」の名水で、千利休にお茶をたてさせたところ、
あまりの美味しさに感激したと云います。

そこで関白殿下の茶屋とか云われ、天下茶屋と云う地名に
なったそうです。

ウソのようなお話しですが本当のお話しです。(笑)

色んな伝統文化の中で「お茶」程、奥が深いものも
ないとされておりますね。

私は、伝統的なお茶のお作法はよくわからないのですが、
『伽羅先代萩』の政岡などを勤める時は、本格的に
お茶の作法を習う必要があるのだそうです。

幸い、私にはその用なお役は回って来ませんが・・・。(笑)

昔、坂田藤十郎(扇雀時代)さんが、政岡を勤めらる際に、
そばで見せて頂いた事がございます。

袱紗の持ち方、柄杓の手順 茶筅の扱い方等、
お湯を沸かし お茶をたてるだけでも
難しいものだなあ、と 感じたことがございます。

千利休とも、はじめは仲が良かったのに、信念を曲げない
利休を秀吉はとうとう切腹までに追い詰めてしまいますね。

千利休も、今回私がお世話になっている実家のある堺の人。
このあたりは、お茶に関係する場所がたくさんございます。

今回『金門五三桐』に、登場致します真柴久吉(豊臣秀吉)も
天下を取った後は、育ちのせいか?(笑) 
大変お茶に興味を持ったのだそうです。

鷹狩りに出た秀吉がのどの渇きをうったえ あるお寺にて
小坊主であった石田三成が、ぬるめのお茶 少し温かいお茶、
最後に熱いお茶をふるまって、その機転を秀吉に気に入られたのは、
有名なお話ですね。(笑)

今回は岸田民部(石田三成)と云う名前で登場しております。(笑)

お茶一つで、その人柄までわかるというお茶の作法。

若い頃は、朝はコーヒーだったのですが、私も最近は朝に熱いお茶を飲むようになってしまいました。(笑)

朝のお茶は体にいいとか?(笑)

「天下茶屋」駅を通るたびに、そんな事を考えてしまいます。(笑)