平成の思い出

天皇誕生日の今日　朝のテレビで天皇陛下のお言葉を
拝聴させて頂きました。

平成３０年もあとわずか、と云うより平成と云う年号も来年の４月まですね。

この３０年の平成、私にとっては感慨深いものがございます。

平成元年に関西松竹を離れ　猿翁旦那に師事しておもだかや一門となり
嵐延夫から市川延夫になりました。

平成１０年に名題昇進となり、平成２０年に二代目猿三郎を
襲名させて頂きました。そして今年の平成３０年。

平成元年から東京所属となりましたので、役者となってからもう
大阪在住より　東京在住の方が長くなりました。

私が歌舞伎俳優となって１２月京都南座の顔見世興行に
初めて出演しましたのは１９７５年（昭和５０年）

この年から平成に入るまで、１２月はほとんど京都南座の顔見世に
出演しておりました。

東京に来てから京都の顔見世は逆に極端に少なくなりました。

京都の１２月顔見世興行はやはり独特の雰囲気があり
客席も華やかですし、舞台に出ていてもなんとなく
ウキウキするような感じです。

これが私の昭和の雰囲気(笑)

そしておもだかや一門となっての３０年が今過ぎようとしております。

昭和の終わり頃から、平成の年のはじめの２０年は
猿翁旦那の下で年から年中　朝から晩まで歌舞伎漬けでした。

今より多少若いからできた事です。(笑)

猿翁旦那が病に倒れられてからの１０年は試練の時代でした。

そして猿之助さんの四代目襲名、香川照之さんの歌舞伎入り
中車の名跡を九代目として襲名され　ご子息も團子の名跡を襲名されました。

今年もまだ一週間ございますが、なんとなく天皇誕生日の今日
平成の時代を振り返ってみたくなりました。(笑)

来年の今日はもう、この日は天皇誕生日ではありませんが、
平成の日として、祝日としては残るのでしょうか。