今夜のブログは過去の復習です。(笑)


最近の歌舞伎公演、12月に忠臣蔵ものが上演される事が
大変少なくなりました。

忠臣蔵は必ず当たると云うジンクスが壊れつつあるのでしょうね。

辛うじて来年1月大阪松竹座での昼の部『土屋主税』だけです。

それと同じく、年末年始の風物詩を描いたお芝居も少ないです。

それでも1月歌舞伎座では『吉田屋』松竹座では『寿榮藤末廣』くらいは
お芝居の中でお正月気分が味わえるでしょうか?

実は今月の『幸助餅』でも季節は年末なのです。

写真をご覧ください。

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2幕の大詰、三ツ扇屋の店先には門松と正月飾りが、見えますね(笑)

暖簾の紋はもちろん 三ツ扇。

そして以前にも何回か書かせて頂きましたが、舞台は大坂ですので、
門松は勿論、江戸の節竹ではなく鋭い切り口の切り竹です。

江戸の武士社会、浪花の商人社会を表しておりますね(笑)

この門松の置き方も、真中の竹を外に出ているか中に入っているかで
そのお店や屋敷の様子が知れます。

一般家庭や病院などは、厄を外に出すため、早く病院から
外に出られる様にと中竹を外に出します。

それとは逆にお茶屋さん、お店、劇場などはたくさんお客様が
来て下さる様に中竹を中に入れる風習がありますね。

三ツ扇屋さんもお茶屋さんですから中竹が中にございます。



また、幸助のお店では、二人の女子(おなごし)が餅を丸めております。

これも大坂ならではで、江戸の餅はのし餅から四角く切った角餅、
大坂は手で丸めた丸餅です。


ですから、幸助の店先には四角く伸したのではなく、
細長い餅も置いてありますね。

これは、薄切りにして食べますが、東京にもあるのかな?
調べたらナマコ餅と言うそうです。

さお餅といっていたかな?

子どもの頃、友達の家で搗いたのを頂いていました。

家人はうるち米の混ざって塩味のついたぼろ餅というものを、
この形で 切って食べていたそうです。


話がそれました(笑)



2幕の幕開き、丁稚が備前屋に配達に行くのも正月準備に
大忙しと云った所でしょうか?

このあたりの風物詩も見どころかと思います。


来年度の歌舞伎座、松竹座の劇場正面玄関の門松など、
もし目に止まられましたら、気にして見て下さいませ。(笑)