先日1994年の『第4回猿四郎舞踊会』の時の「双面水照月」での
私と笑野さんの松若丸とおくみの写真を掲載させて頂きました。


この時にもうあと二つ 猿四郎さんの素踊りの「万歳」と
扮装した演目として「茶壷」も同時上演されておりました。

猿四郎さんの熊鷹太郎 猿弥さんの田舎者麻胡六 澤五郎さんの目代某。



この公演が3月で、これを見ました時の私は、8月の『第5回翔の会』で
この「茶壷」をぜひ踊ってみたいと思いました。(笑)


これより以前、1983年(昭和58)1月の歌舞伎座で、
夜の部の三番目に猿翁旦那の「四の切」が上演されており、

この後に、富十郎さんの熊鷹太郎(すっぱ)我當さんの田舎者麻胡六
吉右衛門さんの目代某で この「茶壷」が上演されて居りました。

私「四の切」が終わってから急いでお化粧を落とし 客席へ回って
何回もこの「茶壷」を見せてもらいました。

(今はずいぶん厳しくなりましたが この時はまだ役者が客席へ回って
お芝居を見ていても それほどお咎めもなかった時代です・・・笑)


富十郎さんのすっぱ(熊鷹太郎)が絶品で、いつか勉強会ででも 
このお役がやりたいなぁ・・・と 秘かに思っておりました。(笑)

すっぱと云うのは、忍びとか、泥棒と云う意味です。


新聞や週間紙などで 記事で出し抜くことを「すっぱ抜く」と云う語源の
すっぱは、ここから来ております。


この1983年1月歌舞伎座に於きまして収録されました「茶壷」が 
今月の11月5日に衛星劇場の歌舞伎枠で放送されました。

残念ながらこれは日が過ぎてから知りましたので、急いで再放送はないか?
と 探してみましたら、15日(木)PM4時と28日(水)PM4時からの
あと2回 再放送がありました。

続いてそのあとの放送になんと 今月、昼の部で上演されている
「お江戸みやげ」が2001年4月歌舞伎座で収録された
芝翫さんと富十郎さんのコンビで放送されますので、これもお勧めですね。

今月はこの他に2代目松緑さんと羽左衛門さんの「盲長屋梅加賀鳶」や
私も出演している中車さんの「小栗栖の長兵衛」などなど 
話題作がてんこ盛り!(笑) これらを録画しない手はありません(笑)



今日の写真は、富十郎さんの「茶壷」をお手本にさせて頂きました
私の1998年8月の『第5回翔の会』の「茶壷」です。

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私の熊鷹太郎 門松さんの田舎者麻胡六。

イメージ 2


目代某に澤五郎さん 珍しくこの時は老目代某の扮装です。

イメージ 3


イメージ 4


もちろん 富十郎さんには遠く及びませんが、とても楽しい演目で
この『第5回翔の会』の時も 思う存分楽しんで勤めさせて頂きました。


衛星放送の視聴、録画が可能な方は ぜひぜひこの「茶壷」は
見て頂きたいと思います。(笑)