今日22日が終わりまして、松竹座公演も残すところあと4日。

夜の部の『雙生隅田川』は、通し狂言としては今回で5回目です。

初演から3回目までは、猿翁旦那の主演。
4・5回目は右團次さんの主演である事は すでに書かせて頂きました。



このお芝居、子役さんが重要なお役であるために、よほどの時でないと
再演されないのは仕方のない事でもあります。

右近ちゃんが、もう少し大きくなってしまうともう松若丸、梅若丸は
出来なくなってしまいますね。 

役者さんの都合より 結構タイミングが難しいお芝居でもあります。


私も父も1976年10月、新橋演舞場での初演は存じ上げませんが、
2回目よりはこのお芝居に 4回携わっております。

その4回のうちの2回 二幕目、猿翁旦那の猿島惣太での人買い左次太夫は
父冠十郎が勤めさせて頂き、後の2回 右團次さんの時は
私が勤めさせて頂きました。

親子2代での人買いのお役 これも何かの因縁でしょうか?(笑)


もちろん歌舞伎では、お家のお芝居のお役を代々続けて行くのは
慣習ですが、そう云ったお役でもないのに、親子2代と云うのは
珍しい事だと思います。(笑)

まして特殊なお役ですからね。(笑)


今日の写真は夜の部の『雙生隅田川』その私の人買い左次太夫です。

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短い出番ではありますが、このお役は所業的にだいぶ悪で 
強い個性が必要ですので、独特のかつらでございます。

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少し見にくいですが 唐毛と申しまして、くせ毛になっており 
チリチリに巻いたような かつらになっております。


昨年1月の新橋演舞場の公演の時にも書かせて頂きましたが、
顔がだんだんと父に似てきて、ガックリ来ております。(笑)

年齢的にももう、どちらが親でどちらが子か? 分かりませんね。(笑)

あと4日ですから人買い蠅頭の左次太夫のお役。
出演回数も父と並ぼうかとしております。(笑)