松竹座10月公演、1週間を過ぎましてお客様の入りも上々です。(笑)
ありがとうございます。

今月の私は出番的にも楽ですので、1週間が
アッと云う間に過ぎてしまいました。(笑)


最初の演目の『華果西遊記』私の出番もなくなりましたので、
楽屋入りした時には、この演目 途中まで進んでおります。

今回は新しく付け加えられた部分もあり そう云えばこの演目、
上演のたびに、どこかが変わっていて 全く同じに上演された事が
ありません


歌舞伎と云いましても『め組の喧嘩』のように、役者は変われど 
内容を変える訳には行かない演目と『華果西遊記』『雙生隅田川』のように
上演のたびに どこかしら変わっている演目がございます。(笑)

これは作者の意図にもよりますが、発想が自由なものと、
江戸の文化 江戸情緒に重きを置いている作品との違いですね。



『義経千本桜』『仮名手本忠臣蔵』『菅原伝授手習鑑』の三大歌舞伎も
お家の型によっては、違う演出となりますが 根本となりますものは
それぞれのお家であっても変わっておりません

変えたい場合はどうしても、別のパロディ作品となりますね。(笑)



今回の『華果西遊記』では右團次さんの孫悟空、
笑三郎さんの西梁国女王以外、配役が一新されました。

米吉さんの三蔵法師、弘太郎さんの猪八戒、猿四郎さんの沙悟浄、
廣松さんの女王妹芙蓉 共にみんな若返りました。(笑)

昔は私も侍女の中に入っておりましたが、これも今ではかなり
若返りましたね。(笑)

右團次さんがこの中に入って 未だ変わらずの若さを
発揮されているのはさすがですね。(笑)



猪八戒は長く猿弥さんが勤めていて この人以外の猪八戒は
考えられなかったのですが、その先入観を見事に覆してくれたのが
この弘太郎さんの猪八戒。

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初期のトリオの沙悟浄は段治郎(現喜多村緑郎)さんでしたが
彼が抜けた後 その穴埋めに入ったのが 弘太郎さんの沙悟浄。


そして今回は猪八戒に昇格・・・? カッパから豚になりました。(笑)


でも猿弥さんの愛嬌をそのままに受け継いだのも
弘太郎さん 彼ならではですね。(笑)



そのうちに右團次さんから右近さんが、正式な孫悟空となった時でも
今回の配役は、そのままで受け継いで行けそうです。(笑)