今月の歌舞伎座『八月納涼歌舞伎』ですが、1・2・3部の
お芝居におきまして よく登場致しておりますのが、船と幽霊。(笑)

私も2部の『東海道中膝栗毛 弥次喜多』で富士川の船頭を
勤めてさせて頂いております。

ですが、私の船は書き割りの船(笑)でして そのあとに登場する
弥次喜多を乗せて連れ行く地獄の死者が操る船は本格的な船です。(笑)

その他にも2部の『雨乞い其角』や3部の『盟三五大切』の幕開きにも
二艘の船が登場致します。

そして幽霊は『心中月夜星野屋』で中車さんの星野屋照蔵が
心中するはずの七之助さんのおたかに騙され 死んだ体にしての
幽霊に扮して おたかを脅かそうとします。

また同じく『盟三五大切』では中車さん扮する大家さんが
長屋から住人を追い出すために 幽霊が出ると云う噂を流し 
自分がその幽霊に扮し 住人をすぐに引越させて
店賃をだまし取ろうとします。(笑)

『東海道中膝栗毛』での地獄の使者も幽霊とするならば、
中車さんは今月3つも幽霊に扮して居る事になりますね。(笑)

船が浮かぶのは川、そして幽霊とくれば 夏の風物詩でしょうか?


猿之助さん扮する喜多さんも今月幽霊ですから、
幽霊も船と同様 今月オンパレードです。(笑)