『ワンピース』大阪松竹座公演も今日が終わって、あと1週間。

来週の、今日の千穐楽が終わると名古屋御園座公演を控えて
役者連中と一部のスタッフは一旦、東京へ帰ります。


ですが、舞台関係の大道具さん 演出部の人たちはそのまま
名古屋入りだそうです。 本当にご苦労様です。

御園座は新装開場になったばかりですので、私たちも舞台や楽屋の様子、
使い具合がわかりません


今月、高麗屋襲名のこけら落としで 先乗りしている歌舞伎仲間に
それとなく 舞台への動線 楽屋の様子を聞いてみると
最新式だからこそ 却って使いにくい所が露見している様子でした。(笑)


便利は不便!(笑)

例えば私たち役者は、お化粧の顔を洗うために洗面所を使いますが、
洗面所の手洗いがセンサーになっているために 桶にお湯がたまりません

いちいちセンサーを働かせながらの洗面は 落ちるものも落ちないですし
第一 時間がかかってしまいます。

巡業の時に参ります地方の最新式の会館がこれでして、
いつも難儀をしておりました。(笑)

それでも巡業は1日の事、なんとかそれらをスルーして解消して参りますが、
1か月間 同じ劇場にての利用としては、これは本当に不便なのです。

今月の歌舞伎公演終了後で ある程度改められるそうなのですが・・・。

一般的には最新式でいいのかも知れませんが、私たちには本当に困ります。


ま、他にもやってみないとわからいところが、たくさんあります。

こう云った具合に劇場と云うものは 設計する人が舞台関係の人ではなく
建築の方なので どうしても出来上がってからの不具合が 見つかるのは
どの劇場でもよくある事です。(笑)


それでも新しい劇場で『ワンピース』が上演されることはうれしい事ですね。



何回もやって来て改良される事、もちろん『ワンピース』のお芝居もそうです。

失敗しないと成功はありませんし、失敗を恐れていては大成功は望めません

昨年、10・11月の『ワンピース』公演、思いがけない船長の不慮の事故で
一時はどうなるか?と 思った『ワンピース』も失敗を恐れずの
挑戦があったればこそ 今日の大成功があります。

その大成功の要因がこの人! 尾上右近さんの船長ルフィ!

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昨日の暖簾前で撮らせて頂きました。(笑)

昨日のブログ、暖簾だけかい!と思われた方もおられました??(笑)
お待たせいたしました!


前回の『ワンピース』の右近さんのサウザント・サニー号の船長ルフィは
麦わらの挑戦としての、あくまでも代役でした。


でも今月のルフィは堂々たる主役! 

猿之助さんのルフィの上演回数より 右近さんの上演回数の方が
断然多いのが、その信頼度の確たる証拠です。

一つの演目を違う役者が演じて、作品が古典となる歌舞伎の証ですね。

猿之助さんの存在感に対して エネルギッシュなヤングパワーの右近さんルフィ

大阪松竹座公演から名古屋御園座公演にかけて、
ますます磨きがかかって参ります。