今日の東京は 暖かいと云うより 暑いと云った方が
合っているかも知れない1日でしたね。

本日は自宅で1日まったり・・・のつもりでした。(笑)


まず、午後11時半からスーパー歌舞伎II『ワンピース』が
衛星劇場で放映されておりました。


幕開きから暫く見ておりましたが、過日の再演時と初演時とでは
改めて見ますと やはり ずいぶん変わっておりましたね。(笑)


数回しかご覧になっておられない方は あまりお気づきには
ならないかも知れませんが、再演再々演時の大小の変化が 
いきなり原本を見ますと あまりの変わりように 
出演者の私さえ びっくり致しました。(笑)


配役人も初演時とはだいぶ変わっており 台詞の変わりようと 
人物の登場の仕方、立ち回り等 シネマ歌舞伎をご覧になって
4月、5月の劇場が変わる『ワンピース』をご覧になられると 
さらに面白いかと思います。


AからA’ A’からB BからB’になりますと 
もうAからCではなく DかEへの変化くらい
『ワンピース』の初演時からの違いがわかります。


古典歌舞伎のように300年の歴史をかけて 
徐々に変わって来ているものも ございますが、
この『ワンピース』は短い期間において 古典と同じくらいの
変化を遂げているように感じます。

まさに猿翁旦那の歌舞伎の変化の4つの格言のひとつ。 
「変わるもの」です。


あとの3つ 「変わらないもの」は、ワンピースと云う素材であり 
豪華絢爛な舞台 歌舞伎の様式美。スペクタクル。

「変えてはいけないもの」は 見得であり 男性が演じる女形であり 
歌舞伎のルールであり『ワンピース』と云うお芝居の内容、ストーリー。

「変えなくてはいけないもの」は お話の運び方、つまり今にマッチした
スピーディーな展開、スピード。

この3Sが猿翁旦那が『ワンピース』に限らず、現在の歌舞伎に
求められているものでした。



昨年 猿之助さんから若手にバトンタッチの形をとられようとした
テストパターンの『麦わらの挑戦』

それが図らずも猿之助さんの事故で 若手公演が代役本公演となり
今 それが時代を超えて 4月から再演される『ワンピース』となりました。

SFではありませんが、時間をかけて繋げようとしたものが、
時間を超えてワープしてしまった今回の『ワンピース』

今日のシネマ歌舞伎『ワンピース』を見ながら 
そんな事を考えてしまいました。


次に参ります2か月の再演では どんな変化があるでしょうか?
また大きく変わる部分もあるかもしれませんね。


どこか他人事なのは・・・(笑)
まだお稽古割も台本も来ておりませんので、どうなる事か
私にも全く分かりません


皆様と一緒になって ドキドキしながら待つことに致します。