今日は1月の第2月曜日の成人の日。

私の年代の成人式は1月15日でした。

法改正はいつからでしたったっけ? 第2月曜の日になったのは・・・。
忘れてしまいました。(笑)


横浜や八王子では、晴れ着にかかわるとんでもない事件も
起きていたみたいですね。

みんな楽しみにしていた筈の成人式。
残念なことに 嫌な思い出と共に 思い出すことになるでしょうか。
それもまた思い出となってくれればいいのですが・・・



私の成人式は、昭和48年(1973年)1月15日でした。
でもこの時は、私は成人式に出席できませんでした。

もっとも どこかでそんな催しがある事も知らなかったのですが・・・(笑)
通知も来た覚えがありません。


この年の1月 大阪新歌舞伎座では、寿新春花形歌舞伎が
上演されておりました。

出演者は中村扇雀(現坂田藤十郎)旦那と市川猿之助(現猿翁)旦那。

演目は、昼の部『熊谷陣屋』『紅葉狩』『四の切』
夜の部『博多小女郎浪枕』『艶姿女舞衣 酒屋』『小鍛冶』

このうちお二人で、6本中 5本づつ主役と相手役で
共演されておられました。

一つの演目が終わるたびに 次の演目へそれぞれが早拵え。


私はこの時はまだ正式には歌舞伎役者として 舞台には出ておらず 
扇雀(藤十郎)旦那の化粧前や拵えのお手伝いをしておりました。

が、歌舞伎役者はなんとまあ、ハードな仕事なのだろうと 
思っておりました。

きっと、成人式の通知が来ていたとしても とても参加は叶わなかった
のではないかと思います。


私20歳のその時。

扇雀旦那42歳。猿之助旦那33歳。


この後、おもだかや一門に入りますまで 何回か
扇雀旦那のお手伝いをさせて頂いたことは ありがたいことでございました。

まさに花形のお二人で これから歌舞伎の新時代を作られて行かれる
兆しが見えておりました。

これから後のお二人の活躍には枚挙に暇がありません(笑)



昨年4月の歌舞伎座公演でのお稽古場での顔寄せで、
藤十郎旦那とお会いいたしました。 
ありがたい事に 旦那から声をかけて下さいました。

「久しぶりだね。あの頃が懐かしいね。」・・・と。

思わず私、
「旦那から成人式のお祝いだよ、と ご祝儀を頂戴いたしました事が 
 忘れられません その節は ありがとうございました・・・。
 今から45年前です。」(笑)

と 申し上げましたら、そばに居られた鴈治郎さんが、

「45年前!?」と 大笑いされておられました。

そりゃそうですよね。私 こんなおじいさんに
なってしまったのですから・・・。

いまさら成人式でもないでしょう・・・(笑)

でもこれが、私の成人の日の数少ない思い出です。


今日、新成人になられた人たち、幸あれと心から思います。