『ワンピース』公演 昨日のアクシデント、今日 原因を聞きました。
あえて具体的には書きませんが 装置の故障などではなく
単純ミス、確認ミスでした。

原因は得てしてこんなものです。
でも大事故につながらなくて本当によかったです。


これは一応 舞台上での失敗談となるでしょうか?

実は昨日のブログ アップしようと思っていた別のものがあったのですが
急遽 アクシデントに差し替えました。(笑)

それを1日遅れで今日 アップさせて頂きます。


昨日のアクシデントが舞台上の失敗談なら 一昨日の私は個人的な失敗談。

舞台上のアクシデントから比べると 見劣り聞き劣りするかも知れませんが
元々の原因は同じかも?(笑)



こんなことを やっちまいました。
まあ、お聞きください。



『ワンピース』の幕開き、私のディスコの第一声で
このお芝居が始まりますのは みな様 ご周知の如く(笑)

この第一声の前に、勘九郎さん(七之助さん)の録音ナレーションが終わり 
『ワンピース』のメインテーマが流れ ルフィやシャンクス 麦わらの一味の
映像がスクリーンに映し出されます。


前回まで、ディスコが登場します時に跳びますいつもの薄い幕に
この映像が映し出されておりました。

しかし、猿之助さんが「幕に映すと しわが気になるね。」と
今回は幕に見立てたスクリーンに映像を映す提案をされました。


実は前回までは この幕の後ろに居りますと、私も裏からですが
この映像をなんとなく見られたのです。

ですから自分なりに音楽と映像で 自分の気持ちを幕開きに合わせて
昂らせて行けたのですが、今回は本物のスクリーンのために
裏からは映像が全く見られません 

スタンバイ中の裏は真っ暗で 聞こえるのは音楽のみ。

その間 これは逆に緊張します。(笑)



で、幕が跳んだ瞬間 自らのボルテージを最大に
持って行かなければならない訳でして 
これはかなり集中力のいる作業。(笑)

ですが、毎回 集中しようと思っても2ヶ月目になりますと、
どこか疲れと慣れが生じ 振り払っても隙が生じる時がございます。



実は一昨日、幕開きのナレーションがかかり 音楽が流れ 
暗闇の中 一段高い ディスコの台に上がって おもむろに
腰のオークション・ハンマーを取ろうとしましたら・・・。



ない! なんで? あれ? しまった! 持って来るの忘れた!




音楽は高鳴り ついでに胸の動悸も高まり 曲のクライマックス 

この間 短いのですが、自分の中では

「どうする? 楽屋に取りに帰るか? 演出部の誰かに頼んで
 取って来てもらうか? そばに誰がいる? 
 
 いや、暗闇だし 今走ったら危ないし もう間に合わない!」  

瞬間なのに色んな事を考えますね。(笑) 


そしてもう幕が跳ぶ寸前「間に合わないなら仕方ないや!」と
こうなると度胸が据わるもので・・・、

幕が開いた瞬間、右手こぶしで空間を叩いておりました。(笑)

いや、笑い事ではありませんが 今回はこのオークション・ハンマーの
効果音はわりと少なく2回、前回は8回ほどありました。


この幕が跳んだ瞬間と「オークション開始!」の
台詞の際と・・・ 2回目はグーからパーで 行いました。

誤魔化した訳ではありませんが これでお茶を濁しました。

素手でたたいても あの音、ちゃんと鳴らして頂けました(苦笑)


ほとんどのお客様には気が付かれておられないと思いますが、
さすがに音響さんからは「面白いものを見せて頂きました。」と
いつもマイクを持って来て下さる やっちゃんから伝言が・・・(笑)

いつもはマイクを装備する時にハンマーも腰に準備するのですが
一昨日に限って 幕が跳ぶ瞬間まで確認していなかった事が
悔やまれました。

これが単純ミス 確認ミス。起きてはならない事ですが
ミスをするのも人間ならば カバーするのも人間です。

これが昨日のフォローにつながったのかも知れません(笑)


あと公演は まだひと月近くございます。

こう云った気持ちの隙間隙間をミスなく
なんとか潰して行かなくてはいけませんね。
 
一昨日の自分に照らし合わせ 昨日のアクシデントもそう思いました。


そして、今日の夜の部、みたび目の船長の視察。
袖で控えておりましても 皆様の悲鳴に近い歓声が聞こえます。
観客の皆様も こりゃ 気が抜けないですね。