8月納涼歌舞伎もあと、4日になりました。

昨日の「17歳」のブログでは、私の下田五郎に
たくさんのお褒めのお言葉を頂き ありがとうございました。(笑)


ここで、ひとつだけ 確認なのでございますが、
決して指摘ではございませんので、お間違えの無きように・・・(笑)


第2部の『修禅寺物語』のお話、源頼家が将軍職をはく奪され、
伊豆の修禅寺に幽閉されたので、それを物語とした「禅」のお寺
『修禅寺物語』が正解です。

よくお間違えになられるのですが「善」の文字を使用した
「修善寺」物語ではありません


そもそも、「修善寺」の地にある 寺の名前は「修禅寺」なのです。
修禅寺は807年に空海によって開かれた寺。
そして地名や駅名、温泉地の名前には 修善寺の漢字が使われております。


「修善寺」物語 ですと のどかな温泉地の物語になってしまいます。(笑)


もっとも源頼家は、風呂に入って居る時に北条の金窪兵衛の兵に
討たれていますので、温泉も関係なくはないのですが・・・(笑)


以前のお話ですが、玉三郎さんが演出された時のお稽古の時に

「みんな この物語の奥に湧き上がる緊迫感が全然ない! 
のどかな温泉地の1日じゃないのよ!」と ご指摘され

「夜叉王、かつら、頼家、下田五郎 春彦 楓 他 全員が今日のこの日
生死をかけた1日を送っているのよ!」・・・と 


もちろん みんなそのつもりでお稽古に臨んでいたのですが、
指摘されると、「なるほどその通りだな!」と 改めて思いました。



夜叉王の面造りに対する執念 幽閉されている頼家の葛藤
かつらの思い 下田五郎の頼家への忠誠、さまざまなものが
渦巻いております。


その物語の主人公 夜叉王を勤めて居られるのが弥十郎さん


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今回はお父上の好太郎さん お兄様の吉弥さんの追善狂言として
頑張っておられます。


弥十郎さんとは猿翁旦那のスーパー歌舞伎や21世紀歌舞伎組のお芝居
さらに個人的には、オペラ「コックドール」のニースでの演出に
弥十郎さんが赴かれた時に 私も演出助手として、5週間 
お稽古から初日が開くまで同行させて頂きました。

ご自宅も同じ板橋で、お住まいも私のうちからすぐ近くです(笑)


今回は『桜の森の満開の下』で 久しぶりに舞台をご一緒させて頂きました。

この年代の方が少ないので今ではもう、色んなお役で なくてはならない方ですね。