『歌舞伎座捕物帳』での歌舞伎座の座元、釜桐左衛門。

云わずと知れた中車さんが、扮しております。


もう、中日も過ぎましたので、ネタバレ警告もいいかなと思いますが、
気になる方は 今日以降の内容にもご注意ください。


こちらの釡桐左衛門、初登場の場面。

同心二人 古原仁三郎(猿弥さん)と 戸板雅楽之助(片岡亀蔵さん)から
舞台上での事件について知らされ、自己紹介を致しております。

ここで、趣味が昆虫であることを同心から振られておりますが、
ここからは中車さんの独壇場。


本来台本上では 一言、昆虫の話を始めそうになると 古原が
「ま、ま、昆虫の話はその辺で!」と すぐに止めるのですが、
最近は同心役の猿弥さん 「ふむふむ」と ひと通り聞くまで止めなくなりました(笑)

そこで中車さん「カマキリは・・・。」「タガメは・・・。」「モンシロチョウは・・・。」
と 毎日その話の内容が違います。(笑)
恐らく何度かご覧の皆様、その度にネタが違うことでしょうね。

猿弥さんが止めないと いつまでも喋って居られるくらい(笑) 
それはそれは博識です。


私は次の台詞のきっかけで、座元の部屋に駆け付けますので 舞台袖で
毎日 それを聞いておりますが、毎日 聞いていて飽きませんし関心致します。(笑)

猿弥さん できれば止めないで・・・と 思うくらいです。(笑)


そんな中車さんの釜桐座衛門が さらに初日の舞台上で起こった事故に
途中で舞台に幕を引く時の 口上を述べる姿の衣裳が これです(笑)

イメージ 1


きらびやかな衣装でしょ?(笑)

これはやはり カマキリを意識した色合いでしょうか?

さらに足元をご覧下さい。

イメージ 2


通常 こんな足袋は売っておりませんから 衣裳さんから生地が提供され
特注を受けた足袋屋さんが 特別に拵えたものだそうです(笑)

こんなところにまで 細かな配慮がされております。


そして謎解きが終わり 2コースある結末のひとつでは 
これこそ本当の隠し玉の結末ではないか?と 思わせるような演出が・・・。

それが何かと申しますと・・・それは見てからのお楽しみ・・・。(笑)



第1部の『刺青奇偶』では 押し殺したお芝居の中車さん

その分、第2部でのハチャケチャぶりは 凄まじいものです(笑)

歌舞伎の舞台もだいぶ慣れて来られ 余裕もできて来られたという事ですね(笑)