奈良県大和郡山市に賣太(売太 めた)神社と云う神社がございます。
町名は稗田町、そうここは稗田阿礼を祭っております神社です。

学問の神 物語の神として祀られており 今日、8月16日はその阿礼祭。

壬申の乱により帝の位につき 古事記編纂の詔(みことのり)を
発せられたのが天武天皇で、その編纂にかかわった一人が稗田阿礼。

ここらあたりの事が『桜の森の満開の下』の劇中にても
パロディの様ではありますが 少し語られております。


実は、先月お役渡しで「ひえだのあれ」役です。と言われまして、

?誰それ?
聞いたことあるような気がするけど・・・

松竹の制作の人からは「モデルは古事記を編纂された記憶力優れた人物だそうです」


へ~   

・・・へ? 記憶力??  え??


急いで調べました。

勿論、私が演じますのはあくまでも「ヒエダのアレイ」ですので、
モデルとなった方についてですけど、調べれば調べるほど、ぞぉぉ~っと(笑)

その色々調べておりました過程で、今日この日が、阿礼祭と云うことを知り、
この日のブログのネタいただき!状態でした。


が、台本をいただきますまでは、膨大な台詞があったらどうしよう・・・と
戦々恐々としておりました(笑)



さて、この後はネタバレになっておりますので、例によってご注意を。



『桜の森の満開の下』の中でオオアマ(大海人皇子)のちの天武天皇は染五郎さん 

そして一瞬の出番ではありますが、ヒエダのアレイ(実在 稗田阿礼=ヒエダノアレ)
として 登場しますのが私 猿三郎です。(笑)


調べてぞっとした通り、
「聡明な人で、目に触れたものは即座に言葉にすることができ 
耳に触れたものは心に留めて忘れる事がない」
「記憶力の優れた人」と 評価されていますね。

私とは大違いの人です。(笑)


心配していた台詞の量といたしましては、それほどではありませんが、
「見たものすべてを記憶し 暗誦する」ですから、台詞は立て板に水
噛むわけには行きません。


お陰で『桜の森の満開の下』の劇中で夜長姫の七之助さんが語り 
オオアマの染五郎さんから私に振られた言葉を
毎日、ヒヤヒヤしながら復唱しております(笑)


ほとんど出演者全員が出ている舞台中で、他のみんなはストップモーション
私と染五郎さんと猿弥さんだけが、時空を超えて動いている空間なので
全員が私の台詞を聞き入っている一瞬です。

みんなから注がれる目線が厳しい厳しい!!(笑)



お稽古場でも何回も云いあぐみ、みんなの顔がにやけるのがわかるのです。

短い場面ですが そんな緊張感を持って臨んでおります。

今日の写真はその『桜の森の満開の下』での私 ヒエダノアレイです。

イメージ 1



これからご観劇の皆様、どうか温かい目で見てください(笑)
舞台上の皆と一緒になって 注視しないでくださいませ~


私はこの一言で、アップアップしているのに 勘九郎さんと七之助さん
染五郎さん 猿弥さん他は 2時間に及ぶお芝居のこういったセリフを
完璧に覚えて芝居しているのには 本当に感心してしまいます。(笑)